コルナゴ部長の阿蘇天空の旅

阿蘇くじゅう国立公園の中央に位置する阿蘇内牧温泉からロードバイクを通じて阿蘇の魅力を紹介します。

歌碑を玄関へ

2014925lo_MG_9793.jpg
杉の間の床を飾る与謝野寛氏と昌子さんの直筆歌幅

右が寛氏
「 大いなるひと木の杉を阿蘇に斫り君がつくれる萬年の家 」

左が昌子さん
「ひとひろく山の夕映入りてきぬ阿蘇氏びとの軒たかき家 」

杉の間と直筆の歌幅が宿の象徴であり、当時のまま手を加えず、大切に、大切に守られている。




2014925lo_DSC0187.jpg
過去の郷愁を捨て、時代に取り残されない投資と、働きやすい従業員の環境を大切にし

昔の情緒を残した宿作りを目指している。




2014925lo_DSC0197.jpg
改装される職人さんは宿の三代目の昔からの友達で少ない予算でいろんなアイデアを出して取り組んでもらっている。



2014925lo_MG_9832.jpg
庭の奥には与謝野夫妻がお越しになって30周年を記念し初代が建立した歌碑がある。

歌碑は阿蘇の自然石が二つでイタリア産の大理石に刻まれはめ込まれ、大きい方に与謝野寛氏の

「霧の色ひときは黒しかの空にありて煙るか阿蘇の頂 」

小さい方に晶子さんの

「 うす霧や大観峰によりそひて朝がほのさく阿蘇の山荘 」

当時は杉の間から阿蘇五岳を眺められ、庭の奥にある歌碑の横で記念写真を残すのが旅の想い出でもあった。

しかし、時代の流れとともに庭園を望む貸切風呂や露天風呂付き客室が出来て

時間帯により歌碑付近には立ち入れなくなった。

与謝野夫妻を慕う方々が訪れられる際にご案内できないこともあり二代目夫妻は申し訳ない思いをするときもあった。

昨年、アスファルトの駐車場だった玄関前を庭造りしたのでそこへ移設も考えたが

2トン以上ある歌碑を吊り上げる大型のクレーンが入る道もなく頓挫したままだった。

2012年九州北部豪雨により宿の裏を流れる黒川が氾濫し内牧温泉一帯は水没し甚大な被害となった。

今年4月、河川敷の樹齢50年の数百本の桜の花が終わったと同時に、すべて切られた。

黒川の大規模な河川工事のためだ。

長らく市民に親しまれた桜並木だったが被害を想い起すと誰もが口を閉ざすしかない。

以後、すぐ近くで巨大な重機が轟音と振動により工事関係者が再三お詫びに来られた。

先日、ふと閃いた。

工事の合間にあの巨大なクレーンで歌碑を吊り上げ玄関の庭に移設できないものか・・・・

すぐに二代目夫妻に話し、そこからとんとん拍子ことは進んでいった。














2014923me_DSC0125.jpg





2014923me_DSC0127.jpg




2014923me_DSC0134.jpg




2014923me_DSC0139.jpg




2014923me_DSC0153.jpg



2014923me_DSC0148.jpg




2014923me_DSC0159.jpg




2014923me_DSC0173.jpg





2014925lo_DSC0176.jpg





2014925lo_DSC0178.jpg





2014925lo_DSC0190.jpg
50トンクレーンで吊り上げユニック車でその日のうちに玄関の庭へ運ばれた。

ちょうど偶然にも庭の選定に来てもらっていた専属の庭師さんに立ち会ってもらった。

腕組みをする庭師さんは何本もタバコをふかし

「庭のどこに置くか一晩考えさせてくれ」と初日が終わった。

3日目、庭木の移植が始まった。

4日目、歌碑の位置が決まるとユニック車で吊り上げ、高さ、角度、向きを庭師さんと考えた。

庭師さんはあくまでも提案、決定権は宿にあり、女将とわたしで勝手なことを言わせてもらった。

女将は、「晶子さんの小さい石碑はすごく控え目の方だから寛さんより後ろへ、でも目立つように・・・・」

わたしは「玄関全体の雰囲気に似合うように、そして何十年も前からそこにあるように」と

宙吊りの2トンの石を、まるで片手でかかえられる石のように軽々しく、上げたり、下ろしたり、倒したり、寝かしたり

そうこうしているうちに、「そこっ!」というつぼにはまった。

ぜったいそこしかない一点だった。

庭師さん4人もいい顔をされた。

二つの石が座る場所が決まり二代目にもたいへん喜んでいただいた。

永遠の場所に座る歌碑は堂々と胸を張っているようにわたしには見える。

とてもとても嬉しい。






FLUCTUAT NEC MERGITUR  --- 漂えど沈まず ---

スポンサーサイト
  1. 2014/09/25(木) 19:37:32|
  2. 宿のこと
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
<<秋晴れに連休とって走ったら | ホーム | 懐かしい店を残したい>>

コメント

浮世雲さん

こんなにうまい具合にいくのかな、という勢いでことは進みましたね。

それは浮世雲さんが言われる通りにすべてのタイミングが重なった瞬間でした。

あとは、埋め込んである大理石を本来の色になるように磨き刻まれた文字を判りやすくすること、それと全体の雰囲気作りをしなくてはなりません。まあ、趣味の延長としてぼちぼちやりますよ。

  1. 2014/09/28(日) 11:25:17 |
  2. URL |
  3. コルナゴ部長 #-
  4. [ 編集 ]

シンクロシニティー

全ての条件が必然的に重なった時
物は動く

って 思いました
要素の何一つかけても動かない
時の流れの 不思議さ
表に出てくる必要がある物は
全ての条件をも 引き寄せるのでしょうか
人の流れも 同じくですね
よかったですね

 
  1. 2014/09/27(土) 11:27:30 |
  2. URL |
  3. 浮世雲 #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://kikuchinokoto.blog88.fc2.com/tb.php/1365-519c7871
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

Author:コルナゴ部長
コルナゴ部長のブログへようこそ!


自己紹介
阿蘇内牧温泉の温泉旅館から欧州の山岳コースを彷彿させる阿蘇サイクリングの愉しみ方を紹介しています。

最近の記事

ブログ内検索

リンク

このブログをリンクに追加する

月別アーカイブ

カテゴリー

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー

05 | 2017/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

FC2カウンター

FC2カウンター

現在の閲覧者数: