コルナゴ部長の阿蘇天空の旅

阿蘇くじゅう国立公園に位置する阿蘇内牧温泉からロードバイクで走るの魅力を紹介します。

ソクラテスになって走れ

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立正大学山西哲郎教授が新聞に寄稿された「ランニング哲学」、

サイクリングにもあてはまるので紹介しよう、

『 「ソクラテスになって走れ」 「走りながら哲学しなさい」 それは走る時間は「考える時間」であって「自分と対話する時間」です。タイムばかりを追求せず、たまにはゆっくり走って自分と対話してほしい。すると見えていなかったものが見えてくる。風景であったり・・・・ 結果を求める走りとは別に五感で心地よさ感じながら情緒的なものを探求し、その過程を楽しむ走りもある・・・ 』

ソクラテスになって走ると思いもつかぬ閃きや悩みが解決することもあるだろう、

まるで座禅みたいなものか、

そうなると原始時代から火山信仰として崇められ山岳仏教の聖地だった阿蘇は静かで風景もよく

哲学サイクリングが似合うのではなかろうか、



「修行僧がこもるように」、とは言っても愉しく実践するため、

木曜日に阿蘇で宿泊し金曜の朝から阿蘇を走ってきた。

このパターンは今回で2度目だが目覚めたら阿蘇という新鮮な景色と自分との対話に集中できる平日の静かな体験となった。

もし試してみようと思う人がいた場合、平日だと休みが都合つかないという方には、

土曜に泊まって日曜に走るのも中味は同じだが宿が高くて混むということだけ、

いろんなところが人や車が多くてせわしい、

そんなやや精彩に欠けるが愉しさは変わらないだろう。



今回使ったバイクは宿に置いたまま久し振りに走らせる07年式CLX、

やや重くてコンポも旧世代だが5年の愛着を思い返しながら走ってきた。





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木曜日は六月の風でオーナーの宇野夫妻とカルキさんの4人で薪ストーブのあるリビングで乾杯した。

すでにストーブの季節は終わりつつあるが、あえて窓を開けて夜の風を入れストーブの情緒を満喫した。

逆に言えば寒いのにヒーター入れてオープンカーで走るようなものだ。

つまみは非売品謹呈カルキフーズあか牛稀少部位、

こちらがセンボンで千本サシがあるという意からこの名、

一頭から500gが2本しかとれないというモモの部位はカルキフーズのオリジナルローストビーフで食す。

味は淡くてとろけそうだがあか牛の旨みを主張する逸品。

じゃぶじゃぶ、じゃぶじゃぶと、赤ワインを飲んでしまった。





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赤身のランプの塊を見た宇野さんはそれを持ったまま厨房に消え、

15分後、寿司となって出てきた。

馬刺しの寿司は口にするが、あか牛のもも、赤身のランプ、生まれて初めて寿司、

鑑賞もそこそこに、けっこう大きめのシャリと分厚い炙ったラムをパクンとほおばる、

すると、うっすらと酢飯の第一波、次に薄い塩味の第二波、

そして、ねっとりまったりとしながら、爽やかなあか牛の芳醇かつ上品な薫りの第三派が鼻腔に到達する。

食感はレアで噛めばスルスルとどこかへ消えてしまう、なんだかもったくて仕方がない。

草原の王様たるこのあか牛料理は阿蘇のフードマイレージのチャンピオンではなかろうか。



「ちょいと一口この肉つまみ食いしたらこれだと思ったね」と宇野さん。

炊飯器のご飯を寿司飯にして、なにやら一工夫も二工夫もされて、

醤油をつけないで食べられるあか牛の寿司となった。

元和食職人の宇野さん夫妻はトレーラーハウスのエアストリームでアメリカを長らく旅された。

そんなダッジオーブンなど使ったアウトドア料理で生活された経験と、

丁稚奉公から体に沁みた和食料理をミックスして六月の風ではオーベルジュのような食を提供されている。

阿蘇に来ていい話を聞かせてもらっている。

そしていい経験を得ている。

なかでもこの夜は光り輝いた。

深夜まで話は続き、記憶も飛び飛びなった頃にお開きとなり予約していた阿蘇駅近くのゲストハウス阿蘇楽に泊まった。





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翌朝は快晴の日の出で目覚めた。

阿蘇楽のリビングではバイク乗りの若者が大観峰で雲海の日の出を見てきたと興奮して話していた。

ならばと早々に宿を出て阿蘇駅隣の道の駅に車を置きそこからスタートすることにした。

途中、アピカ運動公園の方向に熱気球が上がっているのが見えた。

近寄って見ると、







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阿蘇ネイチャーランドの熱気球だ。

実に気持ち良さそうに舞っている、





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坂田君と目が合い「お客さんはもう終わりだから乗っていきせんか?」


・・・・・!




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ということで初熱気球の体験となった。

バーナーの轟音が凄い、





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乗ったのはインストラクターのマサヤ君とリンリンさんの三人、





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上空40mからの阿蘇山方面

下がアピカ運動公園





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狩尾峠、ラピュタ方面






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大観峰方面、

薄くなった雲海を超えた、

いい景色だった、ソクラテスになるためにも是非挑戦していただきたい、

リンリンさんから「今日はどこを走るんですか?」と聞かれると、

根子岳上って、高森から阿蘇山上って、ラピュタ上って大観峰から帰ってくると指差しながら教える

上空からだと実に説明しやすく、今から走る広大なコースに我ながら驚くほどだ。







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撤収。

熱気球体験は前日17時までに阿蘇ネイチャーランドに事前予約が必要、

上空40mから阿蘇を360度眺められ今から走るところを確認できるから走りながら哲学するためにもおすすめ、

さて、どうして前泊かと言うとこのような有意義な時間と体験が得られるから、

1時間なり2時間なり、車の運転で疲れ、すでに不浄のまま、朝の新鮮さも薄れた状態での哲学はない、

起きたら朝日の当たる研ぎ澄まされた阿蘇を目にしないといけないのだ。

そのために自分への投資としての数千円をケチってはいけない。









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スタートの阿蘇駅

なぜ金曜と日曜の朝から走るかというと、

クルーズトレインななつ星が6時から9時まで停まっているから、





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朝陽に当たるななつ星は想像以上の見応えがある、

道の駅は9時からオープンなので朝食は駅前のローソンで買ってくるのだが、

3泊4日でひとり当たり43万円~125万円で旅する車両を見ながらの朝食はなかなか、





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ななつ星専用バスでオプションの観光組、

ここで見るのはスタッフの接客姿勢、

笑顔、振る舞い、挨拶、どこを見てもよく教育されている、

サービス業の人は必見の価値あり



阿蘇駅隣の道の駅はトイレは綺麗だし箱石峠を上って高森から吉田線で阿蘇へ上り坊中線でまたここに戻ってくるので、

ここをベースにすると荷物の出し入れなどにも便利だ




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8時過ぎに出発、

旧道で265号へ

のんびりした道は車も少なく朝陽も心地よい




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いよいよ箱石峠へ




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野焼きは中腹まで、上の方は枯野のまま、

どうしたんだろう、いつもは焼いているのに、





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峠を越え色見まで下ると阿蘇南部広域農道で325号へ

そこから吉田線で阿蘇山への峠道が車も少なく気持ちよい

1キロほどある火の山トンネルでは声をあげるとこだまする、

最初は「あー」とか「おー」とかだが、自分の名前を大きな声で言うと

呼びかけられているようで何か不思議な感じ、

今日は火口へは上らず草千里を抜けて坊中線のダウンヒル、

この道は大型バスが多いのでふらつく上るには不適、下りに限る。

阿蘇駅に着くと暑くなり余計な装備を車に置き道の駅で豆の木さんのパンやら惣菜でのランチ、

この日は車の中で食べたが道の駅には畳敷きのスペースがありそこで食べてもいい、

準備が整ったら午後の部スタート、狩尾峠、ラピュタを目指す。






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貸切の狩尾峠

野焼きの黒焦げの山肌に咲く黄色の絨毯のようなキスミレの群生




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頂上付近の舗装は20mほどで一安心、




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ラピュタがいつもと違うのは、




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ここでは普段あまり見かけない人たちだった。

舗装は半島のように出っ張ったところだけで終わりそう

最後はミルクロードに出て212号を下り阿蘇駅に帰ってきた

走行距離は100km、

いいコースだった、

六月の風、阿蘇楽、熱気球、ななつ星、そして一人で走るサイクリングで得たもの、

閃きは何もなかったが自分で決めたコースだから文句も愚痴も後悔もなかった、

ただ熱気球から指でなぞったコースを心が折れてショートカットせずに完走した達成感は大きかった、

それと、この楽しい1日半はずいぶん長く感じた、

いつもと違った時間尺というような不思議な感覚だった。

カザフスタンのことわざに「馬は人の翼」とあるが、

わたしにとって「自転車は人の翼」であり LCCみたいな存在である。





FLUCTUAT NEC MERGITUR  --- 漂えど沈まず ---

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  1. 2014/03/30(日) 18:43:47|
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