
帰りは16時過ぎと言い残し菊池渓谷経由で山に行った。
車が少なく、いつものようなバイクも走らない。当たり前だが自転車なんか気配もない。
この時期なら当然だろうが種火のような冒険心と厳冬期の外輪山からの風景を独占したいという気持ちに年に数度駆られる。
マイナス気温の夜明け前、普通に朝練する方々もいらっしゃるが、わたしは並みの自転車乗りなので自分のモノサシでのこと。
さて、一回耳がツーンなる深葉の集落まで来ると道路の端には雪の塊が残り山の気温になる。
「手足の感覚が無くなる」、「それでも25キロ走らなくては帰られない」という極寒の体験はしたくないから
ここから先はなるだけ汗をかかぬよう胸をはだけゆっくりと走った。
それじゃ天草に向けての練習にもならないのだが真冬のミルクロードで汗は大敵。
北山展望所へ到着。気温1度。もちろん売店はクローズ。吹きさらしの風で体感温度は氷点下。それに、青空が消え嫌な雲。
勢い・・・負ける。
ミルクロードを走るとすぐに手の感覚がなくなり痛い。この日のために買った零度対応アソスのグローブを選択しない馬鹿者。
どこか暖かいところに手を突っ込みたくなるもジャージの中だと危ないので膝の裏で風をさえぎると幾分か楽。
かぶと岩展望所の売店が開いていたので避難しストーブとホットミルクで体を溶かす。
しかし、これが間違いだった。
暖かさを知った体はさっきの寒さに耐えらなくなり脳の指令は
「山を降りよ」
「言われなくても降りるよ」と内牧に行くこともなく、無人のラピュタをチラ見し、最短コース二重の峠旭志経由で避難。
ミルクロードのなかでも一番冷える鞍岳無線中継所まで来ると両手が凍傷になるかと思った。
そこから先はずっと下りでいよいよ足の感覚もなくなり「さぶーっ」と叫びながらペダルを回すしかなかった。
自宅に着き温泉で解凍していると、家内がドアを開けて「もう帰ったの、寒かった? 根性ないわね!」
何も語らず、風呂に沈んだ。
FLUCTUAT NEC MERGITUR --- 漂えど沈まず ---
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- 2014/01/17(金) 14:21:11|
- ロードバイク
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こちらこそ、今年もよろしくお願いします。
冬用にシクロとは羨ましいですね。
この時期は寒さを避けて菊池川の河川コースや山鹿方面にと思いますが、駄目です。面白くありません。ですから懲りずに山へ行ってしまいます。
寒いですがこの時期こそ感動する景色がありますからね。
- 2014/01/20(月) 11:20:05 |
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- コルナゴ部長 #-
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こんにちは!
写真見てると走りたくはなりますが、ここのところ朝晩が寒すぎて、、
冬場でもめげないためにシクロを買ったので次の休みには山を走ろうと思います。
遅くなりましたが、今年もどうぞよろしくお願いします!
- 2014/01/19(日) 14:11:45 |
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- KEN #-
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いいショップですね。
氷点下に負けての早朝2時間、週2回は普通超えではないでしょうか。
でも愉しんでいらっしゃればそれもよし!
今年のテーマは「漂えど沈まず」たまーに島に漂着するかもです。
- 2014/01/17(金) 18:46:48 |
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- コルナゴ部長 #-
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骨身に沁みる寒さでした。冬には寒さが厳しくなるほど甘く美味しくなる白菜のように「寒に打たれなさい」といいながらやや時間が長過ぎたようでした。スキーの手袋でしょうか、息子から借りましょう。
- 2014/01/17(金) 18:12:23 |
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- コルナゴ部長 #-
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これを淡々と語れるようになれば立派に大人の自転車乗り!懲りずに前に進むのみ。見かけは気にせずスキーの手袋も役に立ちますよ。
- 2014/01/17(金) 16:54:13 |
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- サルト #-
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