コルナゴ部長の阿蘇天空の旅

阿蘇くじゅう国立公園に位置する阿蘇内牧温泉からロードバイクで走るの魅力を紹介します。

2013天草サイクルマラソン 其の三 阿蘇編 

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岐阜から遠征の浮世雲さんは135km天草完走を果たし菊池で祝杯をあげ二日目は温泉宿の一夜だった。

三日目は私と二人で阿蘇サイクリング、最終目的にラピュタがある。そのため体中に湿布薬を貼り準備万端で挑まれたそうだ。

翌朝はチェックアウトぎりぎりまで休んでもらい、すぐ近くの我が家に来てもらった。

朝会うと完走の喜びで今だ満面の笑顔だった。笑顔の第一声は、「今朝は不思議と髭が生えなかった」と言われた。以前私も自転車を始めた頃、その現象をブログに書いたのだが、覚えておられたのだろう「同じことが起りました」と笑って言われた。

それは自分で作った阿蘇カルデラ一周135kmのコースを初めて走った疲労困憊の翌朝、髭が全く生えずいつもザラザラなのがツルツルで、いったい俺の体はどうなったのか思ったのだが、それほど体中が消耗し髭を生やせるだけの体力の余力がなかったのではないかと思った。浮世雲さんもそれと同じ体験をし、そこまで頑張った自分を称えているようにも思えた。

11時過ぎ菊池を車で出発しミルクロード沿いにあるかぶと岩展望所へ行った。今日はここをスタート&ゴールとし、ミルクロード・坂梨・坊中・内牧・ラピュタを走る予定だ。

かぶと岩展望所には自販機やトイレがあり、ピッグフルークカフェ (Pig Fluke cafe)というホットドッグやフレークドッグ、アイスが食べれる店があり阿蘇を走る上でエイドポイントとしてとても便利だ。また、併設に土産物屋があったが、現在こちらもピッグフルークカフェが店舗としており充実したスポットになりそうである。



























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外で食べると言えばトレイの貸し出しがありこんな風に展望所で食べることもできる。




























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ミルクロードを追い風で快適に走っていると、草原で牛の世話をする老夫婦を見つけ近寄って話すと気さくに牛の自慢話をされた。「O8」の牛は賞を取ってる「美しかろ」と鼻高々だ。ちなみに「O8」の「O]は俺の名の大山の「O」だそうだ。最近の牛の値段とかいい牛の育て方とか教えてくれた。おばちゃんが、どこから来てどこに行くのか聞かれ、「頑張りなっせ」と黒糖飴までくれた。車で来たらたらこうは無防備にはなってくれないだろう。私は自転車で散策たびによく畑で仕事をする人に話しかけるがほとんど笑顔で応対してくれる。一見緩そうに見える自転車ゆえの特典でありまさしくこれが本物の観光だと思う。





























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ミルクロードから手野の名水・国造神社の細い道を下り阿蘇平野に降り坂梨地区に行った。昨年の水害の跡を見てもらうためだ。誰でもここに連れて来る訳ではないが、理解してくれる人には案内しようと決めている。道路や橋は復旧、もしくは復旧しつつあるが、この地区の家屋や畑は手付かずのところが多い。忘れ去れようとしている現実を目の当たりにしてほしいと願いつつ静まり返った村の道を走る。だからといってどうなるものではないが、声も出ない現状をを知ってもらうことは大事なことではないかと思う。




























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村らしい人の動きも見かけずそこにある重機の音もしない。

たまにお年寄りが家の周囲の片付けをしているのがまだ命ある空間のように感じる。

あの時から土砂がサラサラに乾いただけ、村を元に戻すのは停止したままのように感じた。

以前来た時と何ら変わっていなかった。

あまりの惨状に友も口を閉じたままだった。

それから話すことなくお互い考え事をするかのように阿蘇を走った。

これも阿蘇の光景である。

このことを教えてくれた坊中のカルキさん宅へ挨拶に行き和んでいたら雲行きが怪しくなり

最終目的地に急いだ。




























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浮世雲さんは昨年5月ツーリングバイクでラピュタを上ったが、ここは自転車で来るものと痛感したそうだ。

以後ここは彼の聖地になり、今日頂上を目指す。

ロードバイクに乗る人と一般的に頭をよぎるのは、年齢や体格や雰囲気など外見の固定観念があるかも知れない。

そのことについて例えば私の乏しいビーチリゾートの経験では、

ハワイのオアフ島やマウイ島、タイのプーケットの話、

それはそれは体格いい人たちが愉しんでいる。

人の目なんてない、人生を謳歌すべく連れ合いと愉しんでいる。

愉しんだが勝ちであることを知っている。

浮世雲さんはバイクを降りたばかりで、まだふくよかだが

自転車を始めても以前としてふくよかなままでいいと思う

ラピュタは平均斜度8%はあるが何度も何度も休憩して上ればよい

ペダルひと踏みを続けたら必ず頂上にたどり着くのだから。




























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彼の苦しい吐息が続く、

「休んでいいですか」

「マイペースで上ればいいんですよ」

さっきまでの軽い会話はなくなった。

無言の彼の決意が感じられる。



























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「かかとが下がってます」

「少しペースが速過ぎです」

「下を見ないでもう少し前を見ましょう」



























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「ここで休憩しましょうか」

「水を飲んで」

「暑かったら脱いじゃいましょう」

「あと少しで終わるからね」

「まだ上りたいと思ってももう坂ないから」

「叫んでもいいですよ」

「叫んで!」



























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「ほら、あれが頂上」

「残念だけどあそこで終わりだよ」

写真撮ってサドルバッグをいじっていたらいつの間にか浮世雲さんの姿が見えない

一瞬崖から落ちた・・・・

えっ!と先を追いかけるとずっと先を走っていた

もう一人で走りたいのだろう

最後は描く形があるのだろう

止まるようにフラフラと上る彼を追い越し先に頂上に。




























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ついに!



























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17時10分頂上制覇!



























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天空の峠ラピュタが彼のものとなった!

























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上っているとき何度か携帯が鳴っているのが聞こえた

心配されていた奥さんからだったようだ。

ケリがついた今、

頂上から元気良く電話された

奥さんに代わり子供さんが出たようだ、

「父ちゃんは今一番高い山、登ったと言うといてなー」




彼の挑戦は幕を閉じた。

二度目のラピュタは嬉し涙だった

嬉しい顔から出た汗だったに違いない。

























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300m上りミルクロードに出て2.8キロ走るとかぶと岩展望所だ。

自転車を帰りの飛行機に乗せるため梱包していたらやけに寒くなり気温は1度なっていた。

でもすべて完走し、目的も果たし、そんな寒さも関係ないような彼だった。


























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記憶に残る2泊3日の挑戦はすべて終わった。

雪が降ってきた。

美しかった。

かぶと岩展望所を後にしたのはちょうど18時になっていた。

フライトは19時30分、余裕で到着できる。

彼とはずっと笑いながらミルクロードを下った。

愉しさをもらった3日間が終わった。


天草大変、阿蘇仰天の旅だったかも知れないが

無垢の悦びを知った男の物語に立ち会えて

涙が出るほど感激した。

3月10日の野焼きでここ狩尾峠も焼き尽くされる。

私も区民としてこの地区で参加しラピュタに火をつける。












Festina Lente - 悠々として急げ-



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  1. 2013/03/07(木) 11:26:10|
  2. ロードバイク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

浮世雲さん

すべてはこのブログがきっかけでしたね。
短い一言のコメントから始まり、多くの方とお会いできる悦びが何とも私は幸せです。
それは相性といいますか、浮世雲さんみたいに空気が合う方、そして足りないことをお互い吸収できるような方とは、家族を交えたお付き合いをさせて頂き、そこからまた知らない人同士の輪が広がって不思議な不思議な出会いが今継続しています。

このブログは仕事ではありません。前職から無職の1年間、そして現在まで一切好きなように書いて、もちろん報酬もないしスポンサーサイトも入れていない、ブログランキングも全く興味ありません。自主的に見てもらうことが私の価値であり、結果的にリンク先である現在の雇用先に経済的効果を上げることが仕事となっています。

話題は少なく自転車の楽しさ、キツイ苦労の先にある達成感、そして健康を得るということに、手を差し伸べそれに呼応する素で向き合い方には自分の全力で何かできることをしてあげようと思っています。私は手の届く範囲に来て頂くまで受身ですから何もできません、何かの拍子に自信で「ポン」と背中を押されたとき私と対峙することになり、ずいぶん前のことになりますが思い出せば浮世雲さんもそうでしたね。

今回の挑戦は、まだビギナーな浮世雲さんが、天草と阿蘇を完走したことを今から自転車を始めようと思っている方、もしくはロードは買ったけど阿蘇を走りたいのに躊躇している方、走れるんだけど仲間がいないくて止まっている方、そんな人たちに背中を押してやれるようなこととして書けたらと思いあえて弱い部分を表に出しました。

今回の浮世雲さん自信への投資は将来の発展を約束されたでしょうか。「発展」とはお判りのとおりことですが暗中模索のなか手ごたえは感じられたでしょう。次は下見した道を余裕で愉しみ、次なる「御馳走」を捜しましょう。
では再開を楽しみにしております。阿蘇使用スプロケとホイール購入のためじっくりお仕事に励んでください。
  1. 2013/03/09(土) 23:11:57 |
  2. URL |
  3. コルナゴ部長 #-
  4. [ 編集 ]

ブログ読んだら 泣けてきました

ブログ読んだら
泣けてきました
天草走り
宿の階段が上がれないくらいの
激痛の膝
馬と菊池の温泉で癒し
よし走ろうと
感激の展望台を下ると
絶望の町
目を逸らさず
走り 言葉を無くしました
何かが忘れられている
現実である

田が火山泥の海
流岩の川
流れた社

膝の痛みは消えていた

ラピュタの登り口
すでに 心拍マックス
とにかく平地で止まりたい
でも
平地が無い
荒れる吐息
コルナゴ部長の声に引かれ
足を進める
でも
進まない
眼下の景色など見えない
やっと錆びたガードが見えた時
一人で走りたくなった

たかが峠みち
特別な思いの道
天空の峠

辿り着いた時

笑えてきた

我に

バイクのヘルメット置いた 絵が
浮かんできた

なにに魅かれ
この地を選んだ訳では無い

流れに逆らわず
来たら ラピュタに
辿りついた

阿蘇の山は厳しくもあり
優しい表情を持っている

雪は ラピュタの神の
サービスかな

ありがとうございました


  1. 2013/03/09(土) 12:30:50 |
  2. URL |
  3. 浮世雲 #-
  4. [ 編集 ]

浮世雲さん

天草と天空デビューおめでとうございます!今度は生まれ変わった浮世雲さんとぜひラピュタご一緒お願いしますね。また阿蘇びに来て下さい!
  1. 2013/03/09(土) 07:43:44 |
  2. URL |
  3. カルキ君 #-
  4. [ 編集 ]

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