
久し振りに坊中の軽木さん宅へお邪魔した。
自転車仲間と連れの方が泊まりに来られので乾杯と夕食を兼ねてお世話になった。

軽木さんは坊中の肉屋さん。趣味が高じて自宅敷地に離れを造りステージ演奏をもできるバーをこさえた。
営業用ではなく軽木さんの趣味の部屋である。そんな阿蘇山の麓で昨晩は遅くまで美味しい料理やお酒をご馳走になった。
前菜や田舎料理、地元パン工房のピザや馬刺しのあとメインディシュは軽木さんおすすめのステーキ。それはプロの目で見極められた極上のあか牛の幻としかいいようのない部位。一見赤身のような極細の霜降り肉は1頭に1キロ位しかとれないものでほとんど市場には流通しないものとか。
それは噛めば噛むほど旨味が溢れ、まるで熟成された牧草のほのかな香りようでもある。甘くて濃い阿蘇の恵みに皆うっとりと言葉を失った。

そして第2幕はライブ

奥深く優しい演奏は上質なギターの音色も相まって思わず聞き入る。

ついでに、心もほどけてきて、それぞれの懐かしい「私の一曲」をリクエストし、
数十年振りの感慨にふけるのである。

ブルースに酔い、いつの間にか皆バーボンである。
聞くほどにグラスをかたむけ、しかし聞くほど醒める、いつの間にか深夜となり、不思議な体験のように時世を忘れる。
さて、おいとま。
一歩外に出たところが静かな西願禅寺の参道であることを知り秋の虫の声にまた酔う。
坊中の魂ここにあり。

泊まりは宿
今夜の客室の名は「山鳴」
「やまなり」と読む。
宿の部屋の名はすべて阿蘇の景色に由来したものである。
「山鳴」とは、阿蘇が「ゴーォ、ゴーォ」と噴火する音を「山が鳴く」と昔から云っていたのだろう。
夏目漱石の阿蘇を舞台にした小説「二百十日」の最後はこう締めくくられている。
『「我々が世の中に生活している第一の目的は、こう云う文明の怪獣を打ち殺して、金も力もない、平民に幾分でも安慰を与えるのにあるだろう」
「ある。うん。あるよ。」
「あると思うなら、僕と一所にやれ」
「うん。やる」
「きっとやるだろうね。いいか」
「きっとやる」
「そこでともかく阿蘇へは登ろう」
「うん。ともかくも阿蘇へ登るがよかろう」
二人の頭の上では二百十一日の阿蘇が轟々と百年の不平を限りなき碧空に吐き出している。』
こんな部屋で本を読みながらウトウト寝るのもいいものである。
そして時々はこんな日もいいものである。
もっと旅人になって時間を過ごしたいが明朝走るのでそのまま寝た。
どこに行こうかと思いながら。
日々是好日
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- 2012/09/03(月) 13:52:53|
- ロードバイク
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| コメント:5
ターザンさんありがとうございました。全然気にしないで下さい(笑) 次回は部長のブルース熱唱ライブをお届けします。乞うご期待下さい!
- 2012/09/05(水) 17:55:29 |
- URL |
- ブッチャーK #-
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ブッチャーKさん、この場を借りて、お礼申し上げます。
美味しいお肉&お酒に、素晴しい演奏♪ 堪能いたしました。
注文の多い客に、快く対応していただき、感謝しております。
おかげさまで、とても楽しかったそうです♪
是非、またお邪魔したいので、その際は、よろしくお願いいたします。
最後に、割っちゃって、申し訳ありませんでした(汗
- 2012/09/04(火) 21:27:30 |
- URL |
- ターザン #8IykC4x2
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ターザン夫妻と友人の皆さんありがとうございました。あんな感じのもてなしですがまた遊びにいらして下さい。近々コルナゴ納車祝いパーティーの予定入りそうです(笑)
- 2012/09/04(火) 11:24:38 |
- URL |
- ブッチャーK #-
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遠くからお越しの連れの方に喜んでもらえてようで安心しました。「肉は駄目!」だった連れの方に、カルキさんの一工夫、というか「肉屋の意地」で肥後のあか牛を堪能してもらい何よりでした。
今回当地では早朝ランニングだけでしたが、次回は朝のサイクリングを愉しんでもらいたいと思いますね。
今後はこんなお客さんの接待も大あり、確実に流行りそうですね。
- 2012/09/04(火) 10:13:29 |
- URL |
- コルナゴ部長 #-
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素晴しい宿に、楽しい夜を堪能できました♪
仲間も、喜んでいただけたようです。ありがとうございました。
また、よろしくお願いいたします。
- 2012/09/04(火) 06:30:43 |
- URL |
- ターザン #8IykC4x2
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