
1ヶ月前、2泊でお越しの岡山のYさんは、嵐のような強風により阿蘇山を断念され、そのリベンジとして2泊の自転車旅にお越しになった。今回は往復とも4月8日まで試験運転中の阿蘇・内牧温泉とJR肥後大津を結ぶ
予約制無料送迎タクシーを利用された。これは肥後大津駅と阿蘇駅間が熊本地震により不通となっているため、その対策として宿泊者を対象に阿蘇観光協会が短期間試験導入されているものだが、長距離移動や荷物の大きな外国人観光客に便利な列車旅の代替え交通としてもう少し継続してもらえたらと思う。

思い描いたコースをトレースして2日間阿蘇を駆け巡るミッションを終えられた。
初日に阿蘇山に上り、南阿蘇からは箱石峠で帰ってこられた。2日目は国造神社の坂から草原の道、そして茶のこでお茶と杏仁豆腐、帰りはそば街道、最後の朝は大観峰への早朝ライドで終了、二重丸である。

このような行程が組めたのも阿蘇・内牧温泉とJR肥後大津駅を結ぶ予約制送迎タクシーの功績は大きい。残念ながら自転車乗りの方や外国人旅行者には、まだまだこの情報は伝わっていないが、女性のひとり旅の自転車乗りの方が、新幹線で熊本駅まで来て、以降もストレスなく移動が出来るという事実は、阿蘇観光のイノベーションのヒントではないだろうかと思う。

愛知から2泊でお越しになったYさんは熊本駅からの自走。情報不足だったのか自転車旅には交通量が多く不向きなコースだったろう。熊本駅から豊肥本線で肥後大津駅まで来て、県道23号から二重ノ峠、もしくはミルクロードを上って212号で内牧温泉がおすすめだったが・・・
阿蘇では2日間、力強く走られた。
とっておきは、先週の野焼きライドで走った高森からの牧野道だったようだ。265号から入り口が判りにくいが、迷いながらも見つけられ、家屋も、看板も、行き交う車もない、セメント貼りで錆びたガードレールの道を堪能されたようだ。

宿で初のミヤタ、クロモリのフレームが美しい

フロントフォークのデザインは
L'Alpe-d'Huez のコース

今日はナオズベースのNao君に誘われて
先日、トリムカンパニーで開催された南小国のMTBエンデューロのコースを走る予定だったが
宿多忙にて断念
写真は参加者されるセンバさんのピカピカのセミファット
草原のダウンヒルが楽しそう
橋本君より南小国エンデューロの動画を見せてもらったが
草原の真っ只中や、迫力満点の稜線のダウンヒルなど
道がないところをカラーテープ200m巻6本使ってコースを引かれたそうだ
野焼きの後、牛が放牧されていない期間限定で許可を得られたもの
次に走るなら来年・・・
みなさんを見送ってリベンジを決意する

阿蘇に来て6年になるが
阿蘇の魅力は奥が深い、深すぎる
満開の桜に浮かれて走る・・・
いや宿の前の桜はまだ2分咲きだ
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/31(土) 18:24:19|
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酒池肉林の翌朝、ニワトリも鳴かない5時に起床
同室の参加者はすでに準備中
「ざーすー」 と、二日酔いながら精一杯の挨拶をし
淡々と朝ライドの準備に取り掛かる
部屋から出るとほとんどの方が参加の様子で驚く(車で行く方も数名)
5時30分暗闇の中を吟醸香を漂わせながら(指摘有り)大観峰に向けてスタート
ミルクロードに出ると薄明るくなり
野焼き後の草原は、丸刈りにした地肌が剥き出しで、地形の凹凸が面白い
引き締まった空気が心地よく、参加者も高揚感を覚えているようだ
早起きの恩恵を身体全体に感じながら、昨日会ったばかりの方と話もはずむ

大観峰に着く
すでに日が昇り始めていた
雲海はないものの
朝霧の神秘的な情景が美しい
早起きの価値はあった
来てよかった
純粋なサイクリングの魅力はこれだ

帰ったら古代の里キャンプ村をチェックアウトし
近くの「魚天」さんで朝食
ここは山女魚料理の専門店で
2度揚げした頭から食べられる山女魚が好評だった
ご飯も美味しくて、阿蘇らしい朝食にみなさん満足の様子
道の駅阿蘇に移動し、野焼きライドの二日目がスタート

昨日の牧野道の疲れが残るなか
早朝ライドのあとの坊中線、東登山通の上りは堪えた
特に北登山通の合流を過ぎると勾配がキツくなり
千切れた
観光客を横目に草千里を過ぎ
現在運転停止中の阿蘇ロープウェイの阿蘇山上駅へ到着
隣にある震災と噴火で被災したままの阿蘇山本堂西願殿寺奥の院に参拝
その奥にある阿蘇山上神社も被災のまま廃墟のようになっていた

山上広場から火口へ続く有料道路の阿蘇山公園道路は以前として通行止
一時再開されたが現在は火口1キロ圏内立入規制となっている
いつの日か昔のようにこの先を走りたいものだ

吉田線を下り高森に出ていよいよ期待の牧野道に入る
ここは昨年、九州Heaven Rideで下った道
落車とパンク回避で一杯一杯だったが
今回は野焼きの後の上りとなるが、どんな景色があるのだろうか
荒れたセメント道の上りが延々と続く

前回は下りだったので景色を見る余裕がなかったが
つづら折りの上りなので
止まるようなスピード楽しめるのか

見上げると右から左へ行く姿、その上には左から右に行く姿
この手の道が好きな人にはたまらない峠道だろう

ラピュタが走れなくなった今、この牧野道は群を抜いた魅了がある

峠の名前は知らない
途中に家も看板もない
車も見なかった
落石がゴロゴロしていた
錆びたガードレールが懐かしかった

放牧の牛を通らせない工夫がゲートにある鉄製の牛止め
四角いのや、丸いローラー式などいろいろあるが
ここの牛止めは角ばってボルトが出ているので
必ず自転車乗りてから通ること

前日、一目山まで1500m上り
当日は5時半から大観峰に上った
そして、阿蘇山に上ってからこの牧野道
箱石峠に着いてその先はショ-トカットで気持ちが一致
1700m上って82キロだった
練習不足の無力さを思い知ったが
圧倒される良き道に出会えたことは大きな成果だった
参加者の方もほぼ同じような気持ちになられたのでないだろうか
阿蘇サイクルツーリズムの第二弾無事終了
今回はキャンプ場が宿泊地という温泉や朝食で行き来する必要はあったものの
チームでの合宿など手軽さを求めるには絶好のスタイルでは
悩みながらもいろいろと準備し、2日間走って思ったことは
単純明快、野焼きの後は走ったがいい。
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/29(木) 18:07:53|
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阿蘇サイクルツーリズムの第二弾となる野焼きライドに参加者のみなさんと一緒に走ってきた。初日の3月24日は、普段立ち入り禁止の一目山の牧野道の通行許可を得て風力発電所がある頂上まで延々と上り、山肌がくっきり見える野焼きの跡と360度パノラマビューの絶景に浸ってきた。

位置は大観峰付近から振り返ると九重連山の左端に風車が並んで見えるところだ


瀬の本高原付近に立ち昇る野焼の煙
帰りにここを通ったところ
野焼きの熱だろう、妙に温かかった

唸りをあげる風車は想像以上に巨大
その羽の影が、目の前で回転する不思議な体験

下りは道が荒れているから要注意
と、言いながら・・・

段差のジャンプにタイミングがずれてガイドの井上君がパンク
サポートしてもらった地元の佐々木さんの軽トラには
ポンプがあって大助かり
黒川温泉を通り瀬の本から牧野道を下り
やまなみハイウェイで帰った

宿泊は阿蘇市一の宮の古代の里キャンプ村
3棟のコーテージ囲んでBBQで自転車談義がスタート

仕切ってもらったのはカルキさん
あえて錆びたトタンを見せる手作りの移動式バーカウンターがセンターで
アメリカ在住経験の本場BBQ
本職肉屋の目利きと、熟成ドライエージングを堪能

スタッフには宿の湯守のトウマ君もお手伝い
最初に配られたのはサラダと豆の木さんのパン
酒は持ち寄りだが、フィトコメンバーさんのシャンパンのような日本酒や
サルトさんからはジロに行った際にトレンティーノのパルチーネの村で見つけたワイン蔵の赤と白も
後ろのビニールシートは風除け用とカルキさんの配慮
わたし用のアイリッシュ ウイスキー タラモア デューのお湯割りも感謝

温かいテールスープは絶品だった

2台の焼き場では、焼き上がった肉をそれぞれに配るサービス
味の薄いものや、濃いもの、特製のソーセージなど変化に富んだ品々が次から次に

お祝いのメンバーに入刀してもらっているのは
アンガスビーフの熟成肉
味比べとして味彩牛や和王を
カルキさんブレンドの塩胡椒のみレアでいただいた
もちろんの濃味のうま汁がそれぞれ湧き出て
なぜここでこんなに美味しいものが食べられるのか不思議な程だった

初日、笑顔で終了。
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/27(火) 15:10:57|
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熊本地震の復旧工事が続いていた菊池市とミルクロードを結ぶ菊池阿蘇スカイラインが、3月23日より夜間規制が解除となり終日通行ができるようになった。これにより菊池の自宅から内牧温泉まで時間帯を気にするこなく通勤(車にて50分)することができる。熊本地震によりクローズしていた菊池渓谷も3月24日から入山再開となり菊池市の観光のシンボルが復活することになる。

マゼノミステリーロードも数日前に冬期の通行止が解除されゲートが開いた。

高速から菊池阿蘇スカイラインで阿蘇へ来る場合
植木IC~菊池温泉(20分)~内牧温泉(50分)
1時間10分と基本渋滞もなく便利だ
![22018821004okiIMG_1960[1]](https://blog-imgs-120.fc2.com/k/i/k/kikuchinokoto/20180323120005d00.jpg)
菊水ICを利用するなら山鹿市内を通るので八千代座の見学を是非お勧めしたい。
八千代座は江戸時代から伝わる芝居小屋で現在も坂東玉三郎の公演など開催されている国指定の重要文化財だ。見学はガイドさんの案内が必須で、四角に区切られた枡席や、廻り舞台から客席、時代を感じられる「楽屋」、「すっぽん」の構造や、奈落(の底)へと続き「廻り舞台」や「迫り」などをおもしろおかしく説明してくれる。ここを訪れた際には是非ともガイドさんの案内で八千代座を自分のモノにして欲しいものだ。
![22018821oki001[1].jpg](https://blog-imgs-120.fc2.com/k/i/k/kikuchinokoto/20180323120004997.jpg)
写真を撮ろうとする「決めポーズ」も教えてくれる。

温泉街にある我が家の前の桜は満開ちかくなってきた
菊池公園の桜はまだだが
夜間ライトアップされた城山公園は
煌々と山全体が輝いている

いろんなところの蕾が開いて
いよいよ春が来た
まっ、楽しくやりましょや。
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/23(金) 16:01:27|
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全国高校選抜自転車競技大会のロードレースが、熊本県山鹿市の「あんずの丘」を基点とした特設コースで3月25日に開催される。ここで開催されるのは2014年からだが、トラック・レースの方は熊本競輪場が熊本地震の被害を受けたため久留米競輪場で開催されている。
あんずの丘のコースは2007年まで行ってきた「ツール・ド・コリア」が日本との共催に移行し、「ツール・ド・コリア-ジャパン」として2008年に12カ国104名の選手が参加してこの地で開催された。しかし、大会そのものが1回限りの単発で終了し、翌年にはUCI公認のロードレース「熊本国際ロード2009」として2010年までの2回開催された。
![22009111613542377d[1].jpg](https://blog-imgs-120.fc2.com/k/i/k/kikuchinokoto/2018032117350869b.jpg)
2009年は中島選手が優勝
![214kosa10IMG_4360[1].jpg](https://blog-imgs-120.fc2.com/k/i/k/kikuchinokoto/201803211735054d0.jpg)
2010年は宮澤選手が優勝

あんずの丘は、わたしの家から5キロと近いので一応練習としてのコースとしてよく走っている。昨日、走っていたら、消えかかった横断歩道や路側帯の白線の塗り替え工事が行われていた。全国から集まるサイクルロードレースの将来のスターとなる高校生が、怪我なく全力を出してもらえるようにということだろうが、通行止めに協力する地元の農家さん方にとっては、道路脇の草刈りなど、集落の道は自分たちで維持する人たちだけに、開催される度に道路が美しなることはとても嬉しいことではないかと思った。
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/21(水) 18:11:58|
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3月24日(土)25日(日)は
阿蘇サイクルツーリズムの第二弾「野焼きライド」を開催する。
普段立ち入ることができない牧野道を許可を得て走るルートや、阿蘇の野焼きの跡を見ながら、起承転結の物語になるように、地元の自転車乗りと試走を重ね考えたので特別な体験が出来るのではないかと思っている。夜は古代の里キャンプ村でBBQだが、素材を提供してもらうカルキさんと、宿の湯守りのトウマ君が美味しく焼いて持ってきてくれるというサービス付き。食後は移動式のバーカウンターが登場し、知る人ぞ知る「カルキ-バー」で愉しむことができる。翌日は希望者のみ雲海ライドとして早朝に大観峰に案内、朝食のあとは二日目のライドとなる。

この日のために試走を重ねた。
走って、温泉に入って、食べて、飲んで、語って、泊まって、また走って、
みなさんと一緒に阿蘇を満喫したいと思っている。

近況報告。
今年の第一回目の実業団の合宿はシスメックス女子陸上競技部さんで9泊の滞在。一旦帰られたあと、4月4日から人数も増えて今度は10泊の合宿。その後、九電工さんの合宿となり、内牧温泉はアスリート一色となる。

昨年ジロに行った際に、ジロ直前に事故死した盟友スカルポーニのため、優勝を狙って懸命に走る姿に感動したニバリ。先日のミラノ~サンレモでは優勝したが、J SPORTSでは放送されず、その勇姿を見ることは出来なかった。今年のジロもDAZN、録画して見れないのが非常に残念だ。

ブログをご覧になっている佐賀のMさんから
佐賀海苔の一番摘みを送っていただいた
海苔を食べることに今まで意識したことはなかったが
パリッとした歯ごたえのあとの風味が濃い
やがて口の中でスーッと溶けだして
海の中のあの状態になって
海苔の仕組みがこまやかに観察できる
図らずも有明海の幸の一番摘みに毎朝豊かだ
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/18(日) 17:35:20|
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菊池から鞍岳林道を上って来週開催する阿蘇サイクルツーリズム第二弾「野焼きライド」の下見に行ってきた。
先週の野焼き以来初めて見る狩尾峠通称ラピュタだったが、強風で燃えカスが舞い上がり真っ黒に焼けた姿を見せていた。狩尾峠の野焼きに参加した宿のスタッフ3名によると、熊本地震で昨年は野焼きがされていなかったため物凄い勢いで燃えたという。今回から落石の危険を避けるため全員ヘルメットが配布され、参加者には前回より高い日当が払われたとのこと。以前は日当もなく欠席者にはペナルティが払わされていたが、年々過疎化により参加者が減少し、峠の野焼きは落石の危険があるためボランティアを参加させるわけにも行かない。そのようなことから参加者に日当が支給されるようになり、今年は積極的に女性の参加も募り、男性と同じ増額された日当を支給されることから、多くの女性の参加があったのではないか。野焼きはその地区ごとに担当するエリアがあり、区への間接的な援助がされていたと思うが、やはり過疎化が進む田舎の家庭の貴重な収入になることや、時代の流れとともに女性の参加を促して地域の行事を守って行くことが不可欠なのではないかと私見と参加した宿のスタッフの考えだった。

ミルクロードからコースとなる草原の道を走った。
見渡す限りの草原では、白っぽい点々の牛の糞だけが残り、あとは艶々と真っ黒に焼けたじゅうたんが広がる絶景で、ほとんど車も通らず野焼きのあとをサイクリングするには最高のコースではないと感じた。当日の参加者の感嘆の声が聞こえそうだった。

県道40号から迷走しながらひと山越えて起伏に富むファームロードへ入った。強い向かい風で坂道が進まず、おまけにサイコンにルートを入力するのを忘れたため一目山風量発電所への入り口探しに手間取った。Rapha Prestige kujuの記憶を辿りながら、何とか探し出してミッション終了、帰路へ。387号から下筌ダムの南側を通って兵戸峠越えの一番嫌いなルートで帰った。途中、この時期恒例の道路工事による片側通行のため対向車に待たせてはいけないと余計に足を使いヘトヘトで辿り着いた。

夜は近くの焼き鳥是空に行った。数ヶ月前に亡くなった親父さんの姿が見えないことは寂しかったが、焼き鳥も、煮込みも、チキンカツも、昔の味と変わらず、この日の疲れを癒やすことができた。今日はよく走った。今年もツール・ド・沖縄の5回目の完走を目指すことが目標だが、すでに生活のリズムとなった自転車を愉しみたいと思っている。
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- 2018/03/14(水) 17:05:59|
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宿泊者専用のMTBトレイルツーリングがスタートした。
宿をスタート&ゴールとして、レンタルのMTBも持ってきてもらい、平地を走ってウォーミングアップのあと、ミルクロードの峠まで参加者とMTBを車で運んでもらって草原や山林の道なき道のダウンヒルが楽しめる。ツーリングの後は温泉利用も。ビギナーやファミリーにおすすめのスタンダードガイドツーリング(ロング・ハーフ)と、上級者向けのトレイルツーリング(ロング・ハーフ)が用意され実力に応じて楽しむことができる。問い合わせ・ご予約は
「トリムカンパニー」ホームページをご覧の程。

この日は雨から小康状態となったものの
濃い霧という状況
ところが・・・

絶望からの回復力
レジリエンス・・・
山の中は幻想的かつ幽玄な世界が広がって

52歳が12歳の少年に変貌
百薬の長、MTBにあり

明日は阿蘇一帯で野焼きの予定、時間帯により全面通行止なるので
こちらで確認が必要。

3月24日(土)25日(日)は、阿蘇サイクルツーリズムの第二弾として野焼きの後を見ながら走るツアーを行う。24日は九重方面を、25日は阿蘇方面の二つの国立公園の中を駆け抜け、一部は立ち入り禁止の牧野道の許可を取って走るという貴重な体験も含まれる。MTBトレイルツーリングもそうだが、通常走れない道を利用料金払うことで、阿蘇の牧野の維持管理に役立てていただくような仕組みも検討されている。阿蘇を走ることによって、草原再生の一助になるんだとしたら、どんなに素敵なことだろう。
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/10(土) 14:36:31|
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第24回天草下島一周サイクルマラソンに参加してきた。
サイクルシーズンの到来を告げるこの大会は(わたし及び友人にとって)、温暖で交通量が少ない天草下島で開催され毎年前泊してエントリーしている。今年は福岡の高巣さんと遠来賞の東京の松澤さん、それといつまでも定員にならず心配してエントリーした岐阜の大久保さんとご一緒した。

大会前日は終日雨で、大久保さんを空港でピックアップ後、天草下島の窯元巡りをした。
まずは友子さんリクエストの1765年創業「水の平焼」を訪ねた。この日は熊本伝統工芸館のイベントに参加され作品は少なかったが、7代目の岡部信行さんに窯元の由来や歴史など紹介していいただいた。地元の人にも日常用の器として長年使われていることや、江戸幕府の鎖国から開国した90年前の創業で、コーヒーカップなど誰も知らない時代に僅かな資料をもとに創作し、1910年の日英博覧会に出品して高い評価を得たと言うからその歴史は半端なくご主人の話に聞き入った。また、昭和7年に与謝野鉄幹・晶子夫妻が訪ねられ歌も詠まれていたというから何となく身近に感じた。

次に訪ねたのが天草の窯元と言えばその代表格の「丸尾焼」
ここは毎年訪れ
わたしの湯呑み、盃の定番だ

初めて訪ねた古民家がギャラリーの工房「樹機」
女性の作家さんの窯元であたたかい雰囲気が心地良かった
アンティークな手挽きミルでコーヒーも入れて頂き
友子さんも大満足で湯呑みを購入
天草に来たら必ず訪ねることにした

夕食は初めてお邪魔する「蛇の目寿し」
雰囲気の良いカウンター席も取れてちょっと浮かれる
冷酒はシャーベット状の氷が盛られた升に
天草の窯元の酒器に入れて運ばれる
注文する度に違う窯元なものだから
潮時が長くなる

天草の幸満載の蛇の目の個性にも酔った
奴寿司といい、この店といい
手軽な寿司店として突き抜けている

大会当日の朝、確実な雨の予想に反して、準備した雨対策グッズのすべて無駄になってしまう真っ青の晴天だった。昨日降った雨が湯気に変わって、青い海の地平線に蜃気楼が漂っているようだった。すでに気分は全開モード、しかし、最高気温は20度を越える予報に、暑さ対策が不安になってきた。

今年も土橋塾の岩本君と、アキレス腱断裂から復帰の高巣さん、ジロに向けて減量中の大久保さん、それとヨネックス&スラムのニューマシーンで登場の松澤さんとスタートした。

19時に菊池の居酒屋を予約しているので間に合うように早く帰ってくることが目標。予定では14時くらいにはゴールし、友子さんが大量に買い物した野菜や海鮮などを整理し、大久保さんの着替えが行ったオーストリッチと自転車を速攻で積めるようにしておかねばならない。なので昼食もエイドも長居せず、景色は立ち止まらずサドルの上からだけにして、冬期に鈍ったトレーニングのスタートとして走るのがこの大会だ。

やはり天気予報の通り暑くなってジャージのジッパー全開で走った。昼食会場の手前から松澤さんが前を引き始めると、最初は付いて行けたが、そのうち千切られ完全に見えなくなった。いつもの松澤さんとは違う。ヨネックス&スラムの影響か、いやそんなものではなく電動ではないかと、パリ~ルーベでボーネンを引き千切ったカンチェラーラーのシーンを思い出しながら真剣に高巣さんと話していた。昼食後も上り坂であっけなく置いて行かれ、やはり冬期に練習した成果だと攣りそうになった太腿が恨めしかった。

大会の「食」について気付いたこと。
牛深エイドの「えびのちぎりあげ」が絶妙に美味しかった。それと苓北エイドの「ウィンナーパン」も後半の疲れを癒やしてくれた。もちろん昼食の豚汁の味は滲みる旨さで、柚子胡椒や数種類の漬物は塩分補給に最適だった。

一般道を走り並走できないロングライドの楽しみは、サドルの上から見る景色と、走る意欲を失わない程度の補給食だろう。今回の天草ではえびの風味と豚汁の温かさ、それに意表をつくパンに奮い立たされた。究極だったのがゴールのあとのアオサ汁だった。濃い磯の香りと、塩分と旨味がまさに生き返るような美味しさだった。凝縮された味覚が脳裏に伝わると、走りながら見た地元の人が磯で採っていたのがアオサではないかと思い浮かんで、ゴールした歓喜や、友人との語らいで感情が交錯する中、風景と味覚が完全に一致し、最後のピースで完成した天草灘に沈む夕陽のジグソーパズルの絵が確かに見えた瞬間だった。
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/06(火) 16:37:37|
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2月26日、いきなりコルナゴ乗りが玄関に現れびっくりしたが、今年初めての女性の自走ひとり旅の方だったので行程などをお聞きした。岡山からお越しのYさんは、尾道まで電車で輪行して、しまなみ走って生口島に最初の1泊、松山で2泊目、八幡浜からフェリーで別府へ渡って3泊目、天気が良くなかったので由布院には電車で行って4泊目、絶好のサイクリング日和となった翌朝は、やまなみハイウェイを自走しミルクロードから宿に来られた。
行程を聞いたあと翌日27日は大観峰への早朝ライドや、一旦チェックアウトし荷物を宿に預けて「いまきん食堂」のあか牛丼、阿蘇大橋への「ジオ・ライド」を紹介し、その後は熊本駅から新幹線で帰られる予定だったので、走ったあと宿の温泉で汗を流して阿蘇駅から九州横断バスでの輪行を案内した。それと3月上旬だった阿蘇中岳火口の見学再開が急遽28日にあるとのニュースが飛び込んで来たので延泊しなければならないがそれも紹介した。
27日朝、宿に着くと早朝ライドを終えたYさんとお会いした。28日の3年半振りの火口の見学再開にはわたしも行くのでお誘いしたら、火口を間近で見れるインパクトの影響だろうか27日も泊られご一緒することになった。火口見学再開のセレモニーが10時から観光関係者を集めて大々的にあり、一般見学は10時30分からで、以前のように自転車で火口まで行くことができる。天気は午後から雨、強風注意報もあったがこちらには目もくれず、仮に山頂で雨に降られても阿蘇山西駅13時発の登山バスでの輪行や、セレモニー参加の知人の車に乗せてもらうことで濡れずに帰れるよう想定していた。

28日朝、二人で宿を出発した。
寒くないが風が強く疲れないようゆっくりと阿蘇駅前から東登山道、阿蘇山頂へのメインルートとなる坊中線を上った。米塚が見え出すと増々強風となり左端をまっすぐ走ることができない。Yさんもキツそうだが遅れることはない。暑くなったので止まってウィンドブレーカーを脱いでいると、山頂から車で降りてきた知人から、「火口見学は濃霧で出来なくてセレモニーだけがあっている」と教えてもらった。Yさんにその旨告げると一応行ってみようと決まる。通行止めのファームランドへの降り口の西登山道への分岐から風景は閉ざされ、曲がりくねりながら勾配は高くなる。加えて路肩が工事中のため片側通行が3箇所ありストレスも加わる。
風を遮るものがない開けた草千里展望所に着くと台風並みの強烈な風、自転車がヨットの帆のようになり飛ばされそうだった。身の危険を直感し、ここが限界とすぐさま引き返すことにした。上っている途中、夏目漱石の「二百十日記念碑」の前で、漱石と友人が阿蘇登山の最中に嵐にあって遭難しそうになったことが小説「二百十日」に書かれていると説明したが、まさにそのような状況が想像できる山の厳しさだった。横風には自転車を倒してかわし、ダウンヒルなのに止まりそうになったり、Yさんにはとんでもない体験をさせてしまったが本人はそれなりに楽しんでいるようでもあった。
阿蘇サイクリングのベース基地となる道の駅阿蘇に到着。ここでも自転車はラックに掛けられない強風だったが畳敷きの休憩室で温かいお茶と豆の木さんのパンを補給し一直線の212号で内牧温泉を目指した。消防署前を通る裏道で異変に気がついた。「ペダルが軽い・・・」 そんなに踏んでいないのにスピードが出ている。Yさんを置き去りにしたかと後ろを振り返るとちゃんと付いて来ている。212号に出る。道沿いの電線が突風に轟々と凄まじい唸りをあげている。聞こえる音はそれだけ、走る際の風を切る音はしない。追い風だ。それも半端ない追い風だ。どちらかと言えば微妙な下りだが、普段の意識は平坦路のはず、それがペダルを踏まなくてもガンガンスピードが出る。サイコンには30km、まさに電動バイクのよう、マックスは40kmに達した。嘘でも大げさでもなくYさんも体験した事実である。スタートして間もなく、風が少し吹き始めた頃に、友人と突風吹き荒れるラピュタを上った体験をYさんに話した。それは最後の10%を越える坂道を、ペダルを踏まないでも後ろからグイグイ風に押し上げられ、頂上に立って大笑いしたことは、けっしてホラではなかったと信じてもらえたに違いない。
宿に着き、輪行袋に入れる作業が終わるとすぐに冷えた身体を芯から温泉で温め、試験運転中のJR肥後大津駅行きのジャンボタクシ-乗り場へ送ってあげお別れした。阿蘇での2泊で450キロくらい乗られたそうだ。大観峰の早朝ライドや阿蘇神社へのサイクリング、そいて阿蘇大橋往復のジオ・ライド、いまきん食堂のあか牛丼食べて、道の駅阿蘇で買われた豆の木さんのパネトーネや阿部牧場のソフトクリーム、3年半振りの火口見学は、春一番であっけなく跳ね返されたものの大いに阿蘇自転車旅を満喫されたようだった。わたしも遠ざかったいたロードバイクに乗れて週末の天草サイクリングのウォーミングアップになった。
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--- 漂えど沈まず ---
- 2018/03/01(木) 11:26:16|
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