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コルナゴ部長の阿蘇天空の旅

Trip Tips in ASO Big Sky

『阿蘇サイクリングガイド』が10月28日に発売されます

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阿蘇山噴火のニュースではご心配お掛けしましたが、おもてなし阿蘇満喫ライドメンバーは全員元気にしています。インパクトの強い映像だっただけに、「阿蘇にいれば噴火や降灰に日常のこと」である私たちもさすがにビビりましたが、あの1発目の漱石曰く「阿蘇が轟々と百年の不平を限りなく碧空に吐き出している」以降は白い噴煙で阿蘇山らしい穏やかな涅槃像になっています。もちろん油断は禁物、しばらくは遠くから阿蘇を眺めます。

写真は17日に吉無田MTBフェスタで来られたサイクルスポーツ編集部のシマコさんとMCをされたアケさんの歓迎BBQです。翌日は2人を草原ライドに案内して、鹿もキジもびっくりするくらい大喜びでしたので少し紹介しますね。




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その前にこれです。
10月20日発売のサイクルスポーツ12月号の記事です。そう、噴火した日ですね、「このタイミング!」と始めは思いましたが、注目されていることには違いがありませんので前向きにと思っています。

記事の内容は、阿蘇サイクリングのムック本「ニッポンのじてんしゃ旅」シリーズ第7弾となる『阿蘇サイクリングガイド』が八重洲出版より10月28日に発売されます。1年かけて取材のお手伝いをしたので、ちょっとというか、弱虫ペダルくらい思いがこもった本になっています。コース紹介は綿密にやりました。第1弾のしまなみ本からモデルをされているシマコさんは、3時起きの峠の日の出から日没シーンの撮影だったり、スタッフのみなさん共々一切妥協なしのガイド本になっていますのでよかったら手に取って見てください。

左下は私のコメントですが小さいので紹介しますね。
『私が阿蘇をゆったりとサイクリングする際には2つの視点を基本にしています。象徴的な阿蘇の景観である「火山と四季折々の草原とのコントラスト」です。今も活動を続ける、のろしのような噴煙や、火口に近づくと見えてくる灰色の世界と移り変わりの草原との対比だと思います。もうひとつはカルデラという独特の地形において、火山と向き合い、度重なる噴火にもめげずに土地を愛して生活している「人の風景」です。田舎道を走る際には出会った人に挨拶して話し掛けてみてください。』
はい、20日の噴火は狼煙(のろし)だと思ってます。




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ミユキさんはこの日、山口で開催されたクリテにエントリーされていましたが、帰りにお2人の吉無田までの迎えから草原ライドが終わって観光&熊本駅までの送りまで完全サポートしてもらいました。




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カルキさんも美味しい肉を奮発してもらいました。




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BBQのあとは阿蘇の森の部屋で薪ストーブ!
ムック本の取材には井上君もミユキさん、そして下城さんも登場されます。ということで実はムック本出版の前祝いでした。




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翌日は道の駅阿蘇で弁当を買って、かぶと岩展望所近くの西小園牧野が草原ライドのフィールドになります。




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西小園牧野に着くなり感激の声でした。
天気も最高にいいし、眺めもよく見えました。




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アケさんの瞬間に出てくる言葉の豊富さはさすがプロのMCさんです。





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激坂を普通にスタートする体験はe-MTBの凄さが分かります。




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野焼きの防火帯となる輪地切りがコースとなる西小園牧野は初心者から中級者まで楽しむことができます。





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大事な人を忘れていました。
道の駅阿蘇でたまたま会ったトリムカンパニーの橋本君も急きょ草原ライドのお手伝いをしてもらいました。
ということでこれは橋本君の撮影です。





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ここの草原は絵になりますね。





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草原を眺めながらのランチも大満足、
ターフや椅子テーブルが付くのはトリムカンパニーの橋本君のツアーになります。





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「旧石器時代は外輪山の縁のここが湖岸になるカルデラ湖でした」という説明中





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輪地切りコースの草原ライドと、眺めがいい外輪山の縁のコース、時間の都合で菊池渓谷まで続く自然林のコースは走れませんでしたが、西小園牧野を堪能され明日からの鋭気を養われたようでした。





草原の中を走るシマコさんを、
アケさんがプロMCで解説、さすがだな。
最後にお2人の感想、
「草原ライドってムッチャ楽し!」






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--- 漂えど沈まず ---



  1. 2021/10/22(金) 12:20:32|
  2. ロードバイク
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女子会ライド~黒川温泉へ

「女子会」とは、ウィキペディアによると「主に女性だけで飲食店などで集会を開き女性だけで話をする宴会のこと」。家の近くを走っていたら、すれ違った白のコルナゴに乗った女性から「コルナゴ部長さんですよね」と声を掛けられた。弱虫ペダルのファンの方なら最近でもそんなことがあったりするので「はい、そうですが」と笑顔でこたえた。多少、劇場版に携わった身としては、「何かしてあげたい」というトーンで会話が始まった。




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そんなスライドした一瞬のことがきっかけで私が毎月2回案内するライドに来られるようになった。何度かご一緒していると、それなりに走れるようになるために、自転車仲間と女子会ライドをされておりお勧めのコースを尋ねられた。「劇場版弱虫ペダル」がきっかけで、ロードバイクを始めた女性の方とは何度も一緒に走ったことがあるが、「それなりに走れるように」という女性のみのグループの目的が響いて、コースを教えたとしても迷走されそうなので試走を含め引き受けることにした。

その白のコルナゴ乗りのマドカさんはロードバイクの楽しさを会社の同僚や友人に説き8名くらいのグループになったそうだ。そこで中級程度の黒川温泉のコースを提案して一緒に試走したところとても感激された。しかし、初級者には無理そうなので別の日にマドカさんが案内され黒川温泉は3名の女子会ライドとなった。一緒に走った感想は、まさにサドルの上で集会を開き、宴会のように盛り上がった話をしながらの走行距離70km、獲得標高1200mだった。





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集合時間は道の駅阿蘇に8時とみなさんで決められ、車はサイクリスト専用駐車場と案内されていたが車はマドカさんの1台だけだった。待ち合わせ場所に行って見るとマドカさんともう1人の方がおられ、なんと熊本市内方面から30km自走で来られたという。あと1人の方は子供さんの迎えがあるので途中離脱するため大観峰に車を置きミルクロードで合流とのこと、素晴らしい!そんなポジティブ思考のみなさんと一緒に走った女子ライドを紹介する。




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3名のみなさんの紹介
コルナゴV3のマドカさんは、弱虫ペダルがきっかけでロードバイクを始めて10ヵ月。往復60km自走のジャイアントランマのヒヨリさんは、弱虫ペダルで興味を持っていたが、決定的だったのは大学の先生の勧めでロードに乗って1年7か月。ミルクロード合流のビアンキオルトレのアカリさんは、こちらも弱虫ぺダルの影響もありながらの姉の勧めで乗り出して何と5ヵ月・・・
その頃、小心者の私は何をしていたのか思いつかないが、こんなに明るく積極的でなかったことは間違いない。




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道の駅阿蘇からスタートしたら平らな農道を気持ち良く走って、定番の小嵐山を上ってミルクロードまでのヒルクライム。写真はマドカさんと試走のときだが紅葉もチラホラ、これからが楽しみなルートになる。




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上りはマイペースが基本、早い人は頂上まで一気に走って待ってもらうか、また下って上り返してもらう。この日マドカさんは遅れたが、自走で来られたヒヨリさんは途中まで私に付いて来られた。多分、来年当たりは「上で待ってまーす」だろう。
「頂上」、と言っても看板があるわけではないので、どこが頂上か分かり辛いので何か印があればといつも思っている。眺めのいい頂上からは3人で木落牧場を抜けてミルクロードへ向かった。途中、荒れた路面や砂利や砂の区間があるので、ハンドルをとられないよう体躯を使った走り方や、段差や路面の穴など回避するホッピングの練習をしてもらった。これをマスターすると落車やパンクのリスクが大幅に少なくなる。




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ミルクロードでアカリさんと合流して私が阿蘇で一番好きな草原の道「合戦群の道(カシノムレと読む)」を走りながら、阿蘇谷がかってカルデラ湖だったことを話した。旧石器時代後期は阿蘇谷が湖であり、その岸辺となった北外輪山には人々が生活したことを示す遺跡がいたるところにある。よく知る地名としては大観峰遺跡や二重峠遺跡などがあり、今通ってきた木落牧場遺跡、そして合戦群遺跡があったことを説明し、湖の底から地上に出てきたことを想像してもらった。雲海に浮かぶ阿蘇五岳が当時は島だったのだ。単にいい景色の阿蘇を走るだけでなく、自転車で走りながら1万年前、2万年前の風景が目に浮かぶ体験は、眠る観光資源であり阿蘇の観光遺産だと思っている。




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県道40号から満願寺温泉を通り南小国までの下りを楽しんでもらった。最初の立ち寄り処はサイクリストに極めて有名な「Tea room 茶のこ」。この日は定休日と知っていたが女子ライドには一押しの店としてみなさんに紹介した。




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店内は都心のお洒落なカフェそのもの。静かな落ち着いた空間と、極上のパフェやケーキなど甘味を求めて、それ相応の客層となっているため、人数は同行4名までとされている。また、客を回転させるための時間や、待たせる時間よりも、懸命に美味しさを追求されているため、オーダーされてから盛り付けまでそれなりの時間を要す。よって、「Tea room 茶のこ」の雰囲気に溶け込み、時間の余裕がある人のみ、甘味が苦手な私でさえバスクケーキを藻塩という頬が落ちるほどの食体験ができる。




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試走でぬい撮りしたのはマドカさん、こうゆうのはご心配なく。(「ぬい撮り」って初めて聞いた言葉を教えてもらった)




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茶のこからトンネルを抜けて442号に出て杖立川の手前から旧道入る。集落の中を通る田舎道が懐かしい雰囲気だ。阿蘇で一番嫌いなファームロードを大谷翔平がゲン担ぎでファウルラインをまたぐようにして渡ると、黒川温泉まではかっての村の道らしい井手と田の原川沿いの日陰の道となる。




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黒川温泉までの旧道は平均4%くらいの緩やかな上りだ。4%の上りがロードバイク向きの勾配ではないかと思っている。車も比較的少ないし、足に負担もなくずっと話しながら走れてみなさんに好評だった。




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温泉街が見えてきたら下川端通りを押し歩きで散策を楽しむ。




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最初のスィーツは「パティスリー麓」。
「お勧めは塩麴シュークリーム」と紹介すると男性の場合は全員が注文するが、女子会ライドは目を皿のようにして商品を眺め、アカリさんはモンブランとアイスコーヒーを注文。




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隣にある地蔵堂のベンチで途切れないおしゃべりをされながら終始笑顔。




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ふもと旅館の「顔湯」もいい感じのフォトポイントになったよう。




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田舎のひなびた温泉地が全国に名が知れるようになった黒川温泉。その成り立ちについて説明し次の店へ。



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続いてのスィーツは阿蘇産のもち米を石うすで挽いたモチモチ感が自慢の甘味茶屋「白玉っ子」。




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みなさんはぜんざいとセットを頼まれたが私は「秋限定月見セット」。右は大きな栗の渋皮煮、真ん中は箸で食べるアイスに両脇に白玉、抹茶に寒干大根の漬物、栗とアイスが絶品だった。黒川温泉の人気は露天風呂巡りだが、自転車乗りには「足湯」ということで、みなさんタオル持参の気合の入れよう。





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ならばと時計の針が止まったような遠い昔の旅の宿、「いこい旅館」へ




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贅沢な造りの足湯!




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心地いい足湯に大満足、
足湯の次は・・・




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温泉玉子50円!
これは補給食にも最適




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足湯は飲食不可なので温泉玉子持って隣の囲炉裏端へ、薪の匂いがいい感じだ。




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平日だったのでゆっくり楽しめたが、休日は温泉街の押し歩きに戸惑うほど多くの人が訪れる黒川温泉。自転車で訪ねるなら有給でも取って贅沢に満喫できる平日がおすすめだ。




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瀬の本までは少し勾配のある坂が続くが、車がほとんど通らない脇道なのでおしゃべりは延々と続く。




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瀬の本レストハウスに着くとトリムカンパニーの橋本君がいたのでみなさんに紹介、ここには多くのサイクルプログラムが用意されているのでロードから乗り換えてMTB体験も面白そう。




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瀬の本からは阿蘇に向かって牧野の道の長い下りが楽しめる。




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まさに黄色い歓声、絶叫が草原に響き渡る。




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南牧場からやまなみハイウェイに出て、ミクロードから国造神社の入口で子供さん迎えのアカリさんと別れた。サイクリングのあと母に戻るなんてカッコいい。




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国造神社まで急な坂を注意して下りると一直線の阿蘇らしい道。
この先には阿蘇市役所、阿蘇神社、宮地駅(宮の地、阿蘇神社の地という意)、そして日ノ尾峠を越え南郷谷の高森まで続く。




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こういう写真が撮れる。




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しばらく行くと一の宮町を流れる黒川の両岸に広がる「おごもり花公園」のコスモス3万株も女子会ライドの立ち寄りスポット。




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狩尾地区の芝桜もだが地元住民の集落の景観向上のために育てられているのでみなさんのSNSで情報発信してもらえばと思う。




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熊本地震の崩壊から5年、阿蘇神社の拝殿が復活したので案内した。残る復旧工事は2023年12月完成予定の楼門のみになった。




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最後のスィーツは阿蘇神社参道横にある名物まんじゅう店「たしろや」の地元で「回転焼き」と呼ばれている饅頭。




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シュークリーム&モンブラン、白玉セット、温泉玉子、そして饅頭をペロリ、締めは道の駅阿蘇の牧場のアイス。




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最後に門前町近くの女学校跡のカフェや雑貨店を散策する予定だったが定休日で残念。でも場所は教えたので次回はみなさんでここを含めて女子ライドされることだろう。



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ロードに乗り始めて5ヵ月の方も今回のコースは十分楽しまれたようだった。それは単に一列になって無言で走ることは少なく、並んで話しながら走れる道だったからだろう。食事は1食で済ますより、いくつもの種類を楽しめるところが良かったようだ。目的地となる黒川温泉は多くの方が一度は訪ねたことがあると思うが、自転車で巡ると視点が異なって情緒ある雰囲気が新鮮な体験になったようだ。もちろん最初の小嵐山の頂上まで3.8km平均勾配7.1%のヒルクライムは無言の修行であり、ミルクロードまでの3.9kmは笑顔のおしゃべり区間となる。そんな変化のあるコースを案内してみなさんの多分感動に近い体験になったことはとても嬉しいし、全国の女性の方に限らず是非お勧めしたい手応えを感じたライドだった。




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  1. 2021/10/19(火) 10:13:38|
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雲海の草原ライド取材と10月の満喫ライド

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今年のパリ~ルーベはまさに北の地獄。
土砂降りのスタートから始まり、30カ所、55kmに及ぶ泥まみれの石畳セクターでは落車続出、泥の地獄だったようだ。





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そして、257kmを走ってヴェロドロームにゴールした選手は、ジロツアーでお世話になっている南フランス在住の川田さん曰く、「ポンペイ遺跡から抜け出してきたみたい!」。
そう言えばこの姿、見覚えがあるあるなと思っていたら、阿蘇中岳が激しく噴煙を上げているときに、パノラマラインを走って降灰が汗で付着して全身真っ黒サイクリストと同じだった。あの時は確か「昔の炭鉱夫のよう」、と喩えていた。




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最近の阿蘇は好天続きで朝は15度くらいだが昼間は30度を超える日が続いている。ならばと朝夕の気温の差が激しい時に出現する雲海が見れるのではと、パナソニックの新しく発売されるe-MTBのプロモーション動画を撮影されている方より下城さんと私に声がかかり早朝6時前、大観峰の雲海ライブカメラで出現を確認したと連絡が入りかぶと岩展望所に集合した。




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少し薄くて低いが立派な雲海が阿蘇谷を覆っていた。





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納品前なのでドローンの動画は紹介できないが、いやはや感動ものの映像だった。それに朝露に濡れた草原を走ると、タイヤから水しぶきが舞い上がり、それが朝陽に照らされて美しく光り輝いていた。次回はGoProでこの映像を提案したいものだ。




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雲海と言えば日の出が一番の見所だが、自転車で走るとなると暗いと走り難いので、明るくなった7時頃でも雲海は消えず十分楽しむことができる。草原ライドは牧野ガイドの案内がなければ走れないので、ミルクロードやパノラマラインをロードバイクで体験されたらどうだろう。少しばかり早起きしなくては見れない絶景は阿蘇の天国であり北の地獄の優勝したパリ~ルーベライダーの笑顔だ。

続いてお知らせ、今月から阿蘇満喫モニターライドを再開する。
1回目は17日にサイクルボールのコースを、23日は菊池渓谷オプションルートを走る予定。「サイクルボール阿蘇イチ」は120kmと距離が長いが、箱石峠からショートカット(68km 1240m)や212号から下るショートカット(94km 1840m)もできるので途中離脱も可能。ただし、日が短くなったので8時集合となる。
23日は菊池渓谷オプションルート102km 2100mとやや激しい。こちらは森の教会まで行かないと90km 1730mのショートカットになる。募集はそれぞれ20名に戻し道の駅阿蘇のサイトから募集している。

サイクルボール阿蘇イチ
https://tour-de-nippon.jp/cycle-ball/aso-ichi/

菊池渓谷オプションルート
http://kikuchinokoto.blog88.fc2.com/blog-entry-2055.html




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  1. 2021/10/06(水) 12:45:10|
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菊池渓谷オプションルート

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自転車雑誌「Cycle Sports」と来春発刊の阿蘇特集ムック本の取材で、阿蘇ライド2つのメインルートとして「阿蘇パノラマライン」を巡る「阿蘇一周ルート」と、「ミルクロード」を巡る「阿蘇外輪山ルート」を紹介されている。この2つのルートは阿蘇を走るには是非とも押さえてもらいたい鉄板ルートになる。




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2つのルートに組み合わせるオプションルートとして、「南小国・黒川温泉オプションルート」、「菊池渓谷オプションルート」、「高森・山都オプションルート」、「南阿蘇・西原オプションルート」を加えて、リピーターや滞在型のサイクリストにも対応したルートになっている。




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そこで紅葉シーズンにおすすめの菊池渓谷オプションルート(距離90km 獲得標高1730m)に12kmプラスして、昨年開通した国道57号北側迂回道路を上から眺める102km、獲得標高2100mのコースを試走した。

阿蘇は火山特有の樹々のない地肌むき出しの山や草原、それに針葉樹の森など紅葉するエリアに少ないが、菊池渓谷まで足を延ばすといつもの阿蘇ライドに加えて赤や黄色に染まった森の中を走ることができる。

他にもコースの魅力として、ミルクロードの北山展望所から菊池渓谷までは12.3kmの広葉樹に覆われたダウンヒル、菊池渓谷からは菊池人吉林道という林道には珍しいセンターラインのある走りやすい舗装路、林道沿いには九州を代表する登山用品店の老舗「シェルパ」が運営する「四季の里旭志」はサイクリストに理解がある居心地のいいエイドポイントがある。四季の里旭志からミルクロードまでは、鞍岳林道の苦行のヒルクライムと広々した牧場の道の12.2km、ミルクロードに出て下りになってから森の教会までの9.2kmのダウンヒル、そして国道57号北側迂回道路を上から眺める珍しいスポットなど今までにはない新鮮なサイクリングコースだ。




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試走はお2人の女性サイクリストに付き合ってもらい2回に分けて行った。
ミルクロードまでは小嵐山の牧野の道で上り、土日のみ立ち入れる扇谷展望所、大観峰は人が多いのでパス、スカイライン展望所、北山展望所と、眺めのいい阿蘇谷と阿蘇五岳のセットの景観から菊池渓谷方面へ。やがて広葉樹に覆われた木漏れ日の中を12.3km続く4.8%の豪快なダウンヒルになる。気温はグングン下がるのでウィンドブレーカー等防寒具は必須。




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今までの阿蘇ライドにはない景観が続く。




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菊池渓谷を過ぎ念仏橋の手前から左折して菊池人吉林道に続く上りを進む。ここからエイドポイントの四季の里まで13.2km。




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この先から車もバイクもほとんど通らない快適な幅員7mの菊池人吉林道になる。アスファルトの道は荒れておらず軽いアップダウンが続くのでトレーニングにも最適。この道は自宅から近いので10年以上走っているが今まで自転車乗りに出会ったのは2回だけ。





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センターラインが消えているところは多いが道路の荒れは少ない。泥や砂の流入には注意。




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鞍岳の中腹に並ぶ高圧線沿いを通り菊池市内の先には金峰山も見える。




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四季の里旭志はモンベル商品を扱う山岳用品の老舗「シェルパ」が今年4月から指定管理者になって運営している。自転車乗りに歓迎の印、バイクラックもある。




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熊本地震前は温泉施設やレストランがあったが現在はない。代わりにレストランは、食事の持ち込みが出来るオープンスペースになり冷暖房付きで休憩ができる。売店にはカップ麺が販売されており給湯室もあるので暖かい食事ができる。自販機、アイスクリームの販売、清潔なトイレ、これが揃って利用料は不要とのこと。





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館内には靴は脱いで入る。





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キャンプ場を備えた施設なのでこのようなものが販売。





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こんな山奥でも暖かい食事ができるので寒くなっても安心だ。





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フロント横の飲み物販売スペース




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懐かしいコーラーの100円自販機





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ここがレストランだった食事の持ち込みができる休憩室。今回のルートに昼近く食事が出来るのは菊池渓谷にある施設だけだったので、道の駅阿蘇でおにぎりやパンなど買って四季の里のベンチや軒下で食べようと思っていたところ想定外の展開だった。





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ここで寛ぎながら感じたのは、少し大きめのサドルバッグを用意して食事を楽しむサイクリングも可能だと思った。




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和室の休憩室も





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至れり尽くせりの四季の里旭志、マナーを守って利用させてもらいたいものだ。
広大な施設には眺めのいいキャンプ場(持ち込みテント・オートキャンプ・バンガロー)がありキャンプツーリングにも最適。(キャンプ場利用者のみシャワーあり)
また、指定管理者の条件にもなったカンガルー牧場もあるのでファミリーでの利用も楽しめそう。





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左が菊池渓谷方面、右上が四季の里旭志、中央の道が鞍岳駐車場まで距離6.9km平均勾配7.5%鞍岳林道。キャンプ場を通り登山口を過ぎてしばらくは穏やかな上りだが、5km地点から10%越えが連続し最大16%の景色が見えない修行のような上りになる。





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やっと鞍岳駐車場到着、途中の写真が無いのは走るのが辛くてそんな気にならないことと、撮るべき風景の写真が見えないこと。ここから先は下りと牧場のフラットの道になる。




024bbyoko015383a84d043432cf536710dbdb711e31578d08d5.jpg鞍岳を下ると一直線の道が気持ちいい。ただし、道は荒れており大型の農耕車両も通るので注意が必要。




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ミルクロードに出てしばらく走ると右に鞍岳電波塔があり、グループで走るときは少し先の左側の電波塔で一度停まる。





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ここで止まる。




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理由は電波塔の前の9.7%の下りの標識から9.2km、平均斜度6.5%の下りになる。ここからすぐ先には180度反転させる急カーブが3カ所あるので、グループ走行の場合はここで少人数に分け距離を空けて走るように注意喚起が必要。
また、急カーブが近づいたら先頭は手信号で伝えることを説明する。ちなみに声だと急坂を上ってくる車両のエンジン音で聞こえない。





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一気に下らないで急カーブに入る前のススキとミルクロードの絶好のスポットで一息もいいだろう。道の先には車帰風力発電の風車3基とその先に俵山の風車10基が並んで見える。

急カーブを慎重に下って県道23号との四差路から先は、国道57号が熊本地震で通行止めだった4年間、大津と赤水を結ぶ57号の迂回路となり日々大渋滞していた。国道57号及び北側復旧道路(二重峠トンネルルート)の開通後は、車の通りが極端に少なくなり自転車で走りやすくなった。




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四差路から5km下ったところに熊本市内の写真館が運営する結婚式場「森の教会」がある。イングランドに建っていた教会をそのまま移築したここの教会が素敵で、震災前は敷地内から写真を撮らせてもらっていたが、現在は一般の立ち入りは出来なくなった。今回のコースのいいフォトポイントと思っていましたが残念。





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以前はこんな写真撮れたが、




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塀越しに。

森の教会のすぐ先から右折して県道23号を上るルートになるが、四季の里からここまで自販機は無く、県道23号も二重の峠を下ったところにしか自販機はないので、右折する先にある自販機での水の補充が必須。




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森の教会の先から右折し、北側復旧道路(自動車専用道)の大津東インターを過ぎると北側復旧道路の上を超える「ふるじょうこどうきょう(古城跨道橋」)があり道路を上から眺めることができる。先にあるのが二重の峠トンネル。





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阿蘇方面




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大津方面
橋を渡りアップダウンの道を進むと県道23号に出て右折して二重の峠へ上る。左折して少し降りると菊池人吉林道に出合うのでショートカットも可能。




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23号を上り四差路に到着、かなりタフなコース。





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二重の峠からの眺めも新鮮だ。阿蘇谷に降りたら外輪山の麓を走る県道149号で帰る。





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ミルクロードと木漏れ日のダウンヒルで行く菊池渓谷、静かで走り応えのある林道、快適なエイドポイント、タフな林道と牧場の道、豪快なミルクロードのダウンヒル、森の教会と北側復旧道路を上から眺めるスポット、最後の上りと二重の峠のダウンヒル、このような盛り沢山の102kmは2100m上るタフなコースだが、3か所のダウンヒルは息をのむ絶景が目の前に次々に現れ、遠くから角度を変えて眺める阿蘇山は今更ながら新鮮だった。





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  1. 2021/10/04(月) 11:59:54|
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2021年夏のまとめ

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コロナ禍のなか夏のサイクルイベント等はすべて中止しましたが、8月後半に取り組んだ阿蘇サイクルツーリズムについて紹介します。2020年秋から取材が始まり、2022年春に発売される八重洲出版のムック本、「ニッポンのじてんしゃ旅」シリーズ7冊目になる阿蘇特集号の最後の取材を終えました。宿泊施設や食事処、それに峠道や林道、そして表紙飾る写真撮影が5日間かけて行われました。

林道の撮影は根子岳と高岳の鞍部を通って阿蘇谷と南郷谷を結ぶ九州自然歩道の日ノ尾峠です。この峠道は車社会になる以前の古道で阿蘇山を横断して宮地と高森を結ぶ大切な生活道でした。しかし、車が普及すると使われなくなり、握りこぶし大の石や土砂、堆積した木の葉や枝により狭い道は荒れ、改修もされないことから車やバイクはほとんど通らず、逆に自転車乗りには安心してグラベルを楽しめる道になります。




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もうひとつの林道は、ミルクロードを菊池方面に下り、菊池渓谷の先にある念仏橋手前から菊池人吉林道を通り、四季の里旭志からミルクロードを結ぶヒルクライム向けの鞍岳林道になります。ここは登山する人の車が多少通りますが、頂上を過ぎた阿蘇側はフラットな牧場の中の道になり、あまり知られていないルートになります。撮影は広大さを出すためドローンが使われました。

林道の上り口にある四季の里旭志は、九州を代表する登山用品店の老舗「シェルパ」さんが今年4月から指定管理者になり、リニューアルされてキャンプ場も見違えるようになっています。オーナーの阿南さんはサイクルスポーツにもよく理解されている方で、九重連山の登山口の長者原に新たに営業された「SHERPA KUJU BASE」とも今後連携を取りたいと思っています。




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阿蘇山上ターミナルから火口に続く阿蘇山公園道路では陽が差さず、早朝を諦め午後から2時間ほど粘ってやっと撮影することができました。ここは秋や春にも撮られていましたが、やはり夏の写真がこの道に相応しいと納得の写真が撮れました。




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表紙の候補になったミルクロードの撮影ポイントは、鞍岳無線中継所の先の電波塔から二重の峠方面に下ると、車帰風力発電所の風車3基と、俵山の阿蘇にしはらウィンドファームの風車10基が重なるように見えるところをドローンで撮影しこちらもいい写真が撮れたようでした。




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外輪山の縁を縫う道の先に風車が13基、まだあまり使われたことがない写真になると思います。ここのダウンヒルは豪快の一言、目の前に広がる絶景が次々に飛び込んできて、叫びたくなるような感動があります。





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大観峰の上り口にある212号沿いの「はな阿蘇美」は、阿部牧場さんが指定管理者になり今年の7月15日から「ASO MILK FACTORY」としてカフェと物販部門を開業されています。10月にはレストランとチーズ工場を加えて正式オープンされるそうで阿蘇ライドの定番スポットになりそうです。取材では「ASO MILK」の牛乳を使ったバウムクーヘンにソフトが乗ったバウムソフトとジェラートを紹介しています。




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次にサイクリングとお菓子教室をミックスした「キッチンライド」がゲストハウス「阿蘇の森」で開催され、サイクリングガイドとして参加してきました。前回は「キッチンライド」を阿蘇サイクルツーリズムのプログラムとして企画する一員として体験しましたが、今回はモニター募集したお子様連れの2家族を、お菓子作りの材料となるブルーベリー畑までe-MTBで収穫に行く案内を担当しました。

今回の内容は、ブリーフィングのあとe-MTBの乗り方教室、ブルーベリー畑へサイクリング、収穫、阿蘇の森へサイクリング、お菓子教室、試食を兼ねて意見交換後に解散という流れです。




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e-MTBのサイクリング教室は、操作方法と乗り方を説明して阿蘇の森の敷地内を試走しました。大人の方はいつものようにすぐ慣れられたものの、子供さんの一人が最近自転車に乗っていなくて自転車の乗り方から始まりました。




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自転車が苦手な子供さんの諦めずに練習する姿に、何とか乗れるようにしてあげたいという気持ちになりました。自転車は買ったものの自転車通学は諦めたとお母さんからお聞きしました。




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何度も周回を重ねて乗れるようになり畑までのサイクリングをスタートしました。




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本塚近くにある小笠原さんの有機JASマーク認証のブルーベリー畑で収穫します。こちらは農薬や化学肥料を使われていないので子供さんも安心です。お菓子作りに使うブルーベリーは事前に用意されており、畑ではブルーベリーが食べ放題でお土産用は販売になります。




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小笠原さんのブルーベリーは道の駅阿蘇で販売されています。




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暑いし、虫もいますが、子供さんは大喜びでした。




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収穫が終わると料理教室です。
今回はブルーベリーと阿蘇天然アイスさんのベルギーチョコアイスでパフェ作りになります。料理の模様は前回紹介しましたのでここでは省略します。




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完成!
ブル―ベリーを潰して、計量されたいろんなものを足して混ぜていく工程は楽しいものです。段々とパフェらしくなってくると食欲もグッと増して集中力が高まります。




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「キッチンライド」を主宰する清田あづささんが、自転車が趣味のフランス洋菓子の先生なのでこのイベントを企画されています。道の駅阿蘇で販売されている阿蘇の食材を使ったお菓子教室と、メインの素材を収穫に行くサイクリングの組み合わせは子供さんにも大好評でした。

お菓子作りは食育のに最適でしょう。火を使うことがありませんので安全です。素材を潰す、かき混ぜる、電動ミニクリーマーは大人でも楽しいものです。作ることで学ぶ食育以外にも余ったブルーベリーは、清田さんがシロップ漬けやジャムにしてお土産に渡されます。食材を無駄にしない「もったいない」という考えの食育も大切なことだと思います。

サイクリングにおいては車道の右側を走る子供さんや中学生高校生を見かけます。サイクルスポーツは、「走る」、「停まる」、「曲がる」の他にも、「周囲をよく見て人や車の動きを想定する」、「自分の存在を知らせる」ことが安全の基本にありますので、私たちが教える自転車教室は自転車事故の確率を大幅に下げてくれると思います。

今回、自転車が苦手で自転車通学を断念した子供さんが諦めずに真剣に練習に取り組まれた理由は、「ブルーベリーの畑に収穫に行ってパフェを作る」というマストな目標があったからでしょう。そんな明確な目標を持つことの大切さをあらためて知ることになりました。。




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最後に一番気に入っている阿蘇ライドのコースを、坂が苦手な女性やシニアと、坂好きな男性と一緒にライドして退屈しないか、それと川を渡るために堰堤を走る感想を聞きたくて試走してもらいました。
私は阿蘇でグループライドする際に車の多いところ、特にトラックなど大型車両が通行する57号と南阿蘇の325号の片側1車線の国道は極力避けたコースを走ります。理由は私たちを追い越す際に大型トラックは加速が弱いため対向車があると追い越せないので渋滞の原因になることです。趣味としてサイクリングしているので、あえてそのようなところは通る必要はありませんし、私たちも楽しくはありません。

よって基本は交通量の少ない道や農道や牧野道などです。そして、走りやすく眺めのいい阿蘇らしいところを繋いでコースを作ります。また、阿蘇山の噴煙があるときには、降灰(阿蘇ではヨナ)を避けるため風上側や、状況によっては火口から離れたコースを選びます。また、阿蘇は木々がない吹きっさらしのところが多く、風の強い日や真夏などは影響を受けにくいところを走ります。阿蘇といえば長い峠道の宝庫ですが一緒に走る方の体力に合わせてコースを選びますが、私が月2回開催する阿蘇満喫ライドは距離70km・獲得標高1200m程度を壁にしています。




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道の駅阿蘇をスタートして(ストラバのスイッチ入れるのを忘れていたので少し空白になっています)コースは反時計回りで坊中線を上って赤水線を下ります。猿まわし劇場の先から149号に左折し、南阿蘇橋から新阿蘇大橋を眺めてファミマ長陽店を右折し、パンダイゴでランチ、これからは説明困難な道を繋いで南阿蘇鉄道の阿蘇白川駅へ、そこからがポイントの堰堤を渡って見晴台駅、高森駅から265号で箱石峠、町古閑牧野展望所から帰るルートになります。




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坊中線の上りは交通量がやや多いですが10時まではそこまで多くはありません。午後は16時以降少なくなります。最も阿蘇らしい景観が楽しめて何度走っても飽きることはありません。




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熊本震災の記憶を蘇らせる新阿蘇大橋付近は南阿蘇橋からの眺めが素晴らしいです。駐車場から遠いので貸し切りの展望スポットになります。




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少し早かったですがパンダイゴで補給を兼ねたランチです。この日はいつも食べるテラスに先客がいたので芝生の庭の木陰にしました。ご主人は自転車乗りに優しく、必ず氷入りの美味しい水をピッチャーでサービスしてくれます。サイクルラックがありトイレの利用も、ボトル補給も出来るスペシャルなエイドポイントです。




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南阿蘇の農道です。たまに軽トラックが通る程度でほとんど車は通りません。




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南阿蘇鉄道の阿蘇白川駅




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定番の風景となりました。トロッコ列車と駅舎カフェ「75thST」のお母さん、それに「駅長犬」の見送りです。





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ではいよいよ堰堤の川渡りです。




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思わず少年少女の歓声!




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車も通る堰堤です。




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ここから200mのグラベルになります。軽い砂利ですので高価なホイールでもそんなに気にならないと思います。




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見晴台駅は男女年齢に関係なく喜ばれます。女性の方は午後の紅茶のCMの上白石萌歌さんのポーズで写真を撮られます。どうせ撮るならいろんなポーズと表情に挑戦したいものです。




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高森のマルキチ醬油さんで醤油モナカアイスをいただきました。
店の方から「いつもありがとうございます」と挨拶されました。そういえばパンダイゴさんからは「いつもより早いですね」と、顧客感がちょっと嬉しくなりましたね。




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高森駅ではワンピースのフランキー像で写真を撮って265号で箱石峠を目指します。




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月廻り温泉の先からは帰るルートとして、小倉原牧野コースも、日ノ尾峠コース、箱石峠コースの3つがあります。今回は町古閑牧野展望所からの眺めを見せたかったのでそのまま265号を進む箱石峠コースにしました。




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町古閑牧野展望所の絶景を眺めて箱石峠の豪快なダウンヒルを楽しんで帰りました。

今回の試走に置いて男性の早い方は、峠を上ったら遅れた方のところまで下り、また上り返して走り足らなさを補われて退屈されることはないようでした。堰堤はみなさん感激に近い満足をされていました。少年少女に戻れるスポットだと確信しました。

コースのまとめとして、放牧の牛や馬がいる坊中線の上りと赤水線の気持ちいいダウンヒル、熊本地震を想い起す新阿蘇大橋からの眺望、人数に関係なく待たずにサクッと補給できるパンダイゴ、南阿蘇らしいのんびりした農道と南阿蘇鉄道の駅舎、明治創業の醤油さんのアイス、最後に阿蘇谷に帰る選べる3つのルートがあり、道の駅阿蘇から阿蘇山を一周するコースとしては一押しのルートではないかと思います。

最後にせっかく景色のいい所に来たら普通の写真だけではなく撮り方やポーズなど若い方から学びたいものです。今回は少しまだ「恥じらい」がありましたのでソフトな感じになっています。




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後ろ姿




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斜めですが




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ひとりづつカメラ目線が面白いです。




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これはスマホのポートレートモードで撮ったもので背景がボケて被写体を際立たせた写真を撮影できます。




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記憶が最近怪しい両脇各62歳、走るだけでなく記録に残る写真撮影もサイクリングの魅力です。自分の殻に閉じこもらずに自転車の時くらい思いっきり弾けましょう。以上、コロナを吹き飛ばす今回の試走のまとめでした。




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  1. 2021/09/15(水) 11:58:09|
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2021年五郎丸の収穫

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長雨から一転、ときおり晴れが続く2日目にいつもの菊鹿のコース走った。
ストラバセグメント、あんず丘の「選抜ロードゴール前」を上ってヨロヨロしていると、白いコルナゴに乗った女性に遭遇。ここでソロの自転車乗りに会うことなんてないので話しかけると、ちょっと前に菊池の中学校に上るここもストラバセグメントの「練習坂1」でお会いした方だった。10年以上この辺りを走っているが、自転車乗りに会うなんていずれとも初めてもこと、それもソロの女性で驚きだった。そこで近くの五郎丸のブドウ畑のことを紹介してご一緒したら、偶然にも五郎丸の古家夫妻が午後ティをされていた。




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今年のシャルドネの収穫は8月22日未明から早朝にかけてコロナ禍もありご夫妻だけでされるそうだ。長雨前までは糖度が増して順調だったが、連日の雨の影響でやや糖度が落ち皮が割れてしまうものあったそうだが、試食させていただいたら小粒の淡い緑色のシャルドネは、フレッシュな香りと濃厚な甘さが際立っていた。もちろんワイン用の品種なので皮が厚く、粒の割には大きめの種があり甘さのあとに渋さも酸味もあるが、その生食のデメリットこそワイン造りにかかせないものだ。




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ブドウの成長を1年間見てきただけに、2年後、3年後の「セレクション五郎丸2021年」が楽しみで仕方ない。、




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  1. 2021/08/25(水) 09:45:49|
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東海大学エコツーリズム研究室の取材

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東海大学経営学部ビジネス学科教授の小林寛子先生が主宰されるエコツーリズム研究室の学生さんが、研究室のテーマである地域の宝を守り活かすための持続可能な観光のしくみという研究のなかで、卒業論文にエコツーリズムに関わる人材養成について取り組まれており、阿蘇観光ガイドのコンテンツのひとつとしてサイクルガイドの取材を受けました。

取材内容は昨年6月に道の駅阿蘇のホームページや私のブログで紹介した高岳と根子岳の鞍部にある日ノ尾峠付近に昭和30年代くらいまであった日ノ尾村をe-BIKEで訪ねるツアーを実体験することと、ライド終了後はガイドに関するインタビューということでした。




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参加されたのは小林先生と研究室の学生さん2人。




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まずはサドルの高さを合わせて、ブレーキ、ギアの変速、センターディスプレイの使い方など乗車前の確認をしてもらいます。




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走行練習はe-BIKEの力強いアシストを確認してもらい、ブレーキ・ギアチェンジ・ハンドサインの実践です。この日は草原ではなく公道を走るため確実にできるようになるまで練習してもらいました。練習後はコースの案内、立ち寄りポイント、見てほしい景色を説明して車の少ない旧国道57号線で宮地駅を目指しました。




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学生さんがリクエストされた「消えた集落、日ノ尾村を訪ねるツアー」は、登山家の北尾鐐之助が大正8年(1919)8月10日に、宮地駅から日ノ尾峠に行った様子が書かれている「日本山岳巡礼」の中の「根子岳 雨の火ノ尾峠」(当時は「火」と「日」が混同)を再現するちょっとした探検ツアーになります。




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102年前と同じ景色や村の痕跡として今も残る天狗堂(天狗神社)などを見ることによって、当時の暮らしを思い浮かべてほしいと、阿蘇市波野在住の郷土史家 岩下平助氏編著「根子岳山麓に生きて」に書かれている日ノ尾村の資料を事前に渡して北尾鐐之助の足跡をたどりました。




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そこで今回はみなさんにも参考になればと「根子岳 雨の火ノ尾峠」の一部を抜粋しました。分かりにくいところは「注・」にて補足しましたので少し長いですが是非ご一読ください。

北尾鐐之助が歩いたルートは、宮地駅から南郷谷を結ぶ古道の当時は西往還と呼ばれていた九州自然歩道で行く日ノ尾峠超えです。場所は根子岳と高岳の鞍部を通り頂上が日ノ尾峠でその麓に日ノ尾村がありました。この写真は国道265号(当時は途中まであった東往還)箱石峠の上にある町古閑牧野展望所から撮ったもので、眼下には戦後植林された杉林になっていますが当時は広大な原野や畑だったようです。
では「根子岳山麓に生きて」に掲載してある故宮川三友氏の聞き取り取材によって書かれた日ノ尾峠付近の地図を見ながらどうぞ。





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『日本山岳巡礼』より『根子岳 雨の火ノ尾峠』

「宮地からの道(注・現在の九州自然歩道)は、鉄道線路(注・現在のJR豊肥線)を踏み切ると、古神(注:宮地駅付近の字名)にある阿蘇家の墓所(注・現存します)。その傍らから路は左に入って、火山原を流れる雨水のため、自然に薬研(注・V字型)のように崩(く)え込んだ黒土の上を歩きますが、両側は高い土手を作って、頭の上は冠(かぶ)さるほど一杯の萱(注:カヤ・草原の牧草)でした。
 ちょいちょい流れを飛びます。銀鼠色をした新しい 『ヨナ』(注:火山灰)が、一すじ帯をなしていたりからからの噴出岩が、黒土の中から頭を出していたりしました。
 こんな道を暫く行くと、朝早くから峠の七八合目までも登って、午前中はそこで萱切りをした農家の馬が、背(せな)一杯に萱を積んで、数限りなく続いて下りて来るのに出逢いました。
『よか草、たんと伐(き)れました』と、案内の爺さんが挨拶すると、『はい、はい』と馬を追いながら下って行きます。そういう馬連は、大概みな可愛い仔馬を連れていました。仔馬は私達の異様な姿を見ると、やさしい目をきょときょとさせては立止りました。親馬と一緒に道草(みちぐさ)でも食っていると『こうら、とっとと行かぬかや、ぐずぐずしくさると、馬車馬に売り飛ばして仕舞うぞ』と女馬子から叱られ『エッ、そればかりは』と云ったように、首(こうべ)を振上げ、お尻を振りながら、急ぎ足に下りて行きます。
 馬の群(むれ)は幾十頭、幾百頭となく続きました。それがみな掩いかぶさるほどの萱を背負っています。あれ丈けの萱を切っても、山は見渡す限りなお蒼青(まつさお)でした。阪梨村(注・現在は一の宮町坂梨)の方へ行く道に出逢う辺りへ来ると、大分登って、目路も開闊になりました。この辺りは平常(へいぜい)あんな放牧の馬が沢山いるのだそうですが、一卜月ほど前から山が荒れて、大変な『ヨナ』のために、ああして萱を切って帰り、それを洗って飼うのだそうです。
 この辺から、山向うの南郷谷一帯。阿蘇の山麓には至る処放牧の馬が見られました。『女を可愛がると馬が瘠せる』。この辺にはそういう諺があるといいます。馬を飼うのは女の仕事で、このあたりの女は大概二頭か三頭位い、みな可愛いいこの生物(いきもの)を育てていました。
 空が少し晴れて、当面にこの朝初めての根子岳と顔を合せました。相変らず奇怪な線を描いて、私の神経をおののかせずには置きません。これから登ろうとする火尾峠(注・日ノ尾峠)が、この板子岳と高岳との鞍部を作り、ずっと低く連亘して、霧の閏から見えて来ます。それも見えたかと思うと、すぐにまた冷たい霧雨です。
(中略)
火尾峠のすぐ真下、噴火峰の北側に巣を作ったその日尾村。そこは僅か十七八戸の寒村で、火山灰の土を耕して、少しばかりの唐黍(注・トウモロコシ)や、甘藷(注・サツマイモ)などを作っています。家も人も大噴火山の『ヨナ』を冠り、毒煙に包まれながら、そういう療地にも人が住んでいました。阿蘇氏が、この山越えに領地へ入り込む諸人改めのため、特に関所のようにして、ここへ藩士の一部を住わせたという、その武士(さむらい)の子等が、先祖から伝承した故郷に対する遣瀬(やるせ)ない執着!。それが今、この小さい火の山中の村を形作っているのです。
 峠の下の茶店に休んで、その茶店の主人の祖先というのは、阿蘇家の藩士として、有名な家柄であるというような詰も聞きました。昼飯の膳に載った、瘠せた馬鈴薯(注・ジャガイモ)の一片にもこの人達の土地に対する執着の寂しい影がありました。
 宮地からこの峠の茶屋まで、ゆるゆる写真などを撮りながら登って約二時間、ここからは雲さえなければ、板子岳はよく見えました。 私は、この茶店で峠の上から高岳へは勿論、昔から山麓では人跡未到、神秘の山とされている根子岳へも、相当な勇気さえあれば、行けぬことはないということを聞いて、頻りに食指が動きました。
 板子岳は高岳に比較すると、百二十米(メートル)ばかり低いのですが、その鋸歯の如く乱立した頂上は、現今盛んに噴煙を揚げている火孔のある処とは、三百米(メートル)ばかり高くなっていました。そして、この火尾峠の頂上は、火孔よりまた三百米(メートル)ばかり低いところを、ずっと北から南へ越すのです。 板子岳へ登るには、旧八月(注・8月下旬から10月上旬)になって草の短かくなる時を志すか、秋、草が枯れると、薪を採るため、麓から火をつけて草を焼く(注・野焼き)が、この時に登るがよい。そして、粉岩の崩落するところを避けて、多く草場を横に揚みながら、岩崩れにかからないように道を取るので、少し馴れた者でないと困難だが、決して登れぬ山ではないというのでした。併し、今のところ、日尾村で頼む以外、適当な案内者を求める訳には行きません。 こんな話を聞いている中に、また雨です。いつまで待っても晴れぬため、今度の旅は、志して来た高岳登りも断念せねばなりませんでした。
 宮地から連れて登った案内の爺さんは、随分この辺の山を歩いたと云いながら、峠から高岳へ行く道は全く知らぬと云っていました。・・・・・道というものはありませんが---それほど阿蘇の山々は、世間から超越しています。私は毎年信飛の山々に行って、今度、ここへ来ると、人々の山に関する冷淡さが、全く憎らしくなる程でした。 日の尾の茶店に彼是一時間。天気は到底駄目と走(きま)ったので、高岳を断念し、そこから峠の上に辿り、南麓の高森へ下ることにしました。」




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宮地駅からスタートして豊肥線の踏切を渡り、阿蘇家の墓所の横を通って、すぐに左に入ると写真の暗くなったところからV字型の底が道になります。102年前とまったく同じ風景に小林先生も学生さんもちょっと興奮気味でした。




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上り坂でもグイグイ進むe-BIKEのパワーと爽快感にみなさん驚かれていました。私と下城さんはロードバイクでしたので吐息も荒く大汗かきました。
ここから日ノ尾村に続く道に入ります。左側が下記の地図によると中村百太郎さんが営む2軒目の峠に近い茶屋があったようです。





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「根子岳山麓に生きて」に掲載してある日ノ尾村の詳細地図です。左の日ノ尾峠・西往還と記してあるところから村内に入ります。⑦を右に曲がり、③には建て替えられた無人の家屋が1軒だけあり、右の上り坂を行くと墓地の横に天狗堂の鳥居があります。




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鳥居から先は急な上りになります。




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「根子岳山麓に生きて」より以下に三友氏の取材。
「山上近くの傾斜面に1.5間×1.5間位のお籠堂があって1畝(せ)位の平地があり、北が入り口、室内西側に多くの旗や幟(のぼり)が収納されていて、その幾つかはごく最近のもので、無人ながらも参拝者がある事が知られている」(1.5間=2.73m 1畝=10m×10m)

坂を上るとプレハブ小屋があり地図では天狗堂と逆になっていますが、旗や幟がありますのでこれがお籠堂のようです。記帳の案内がありましたので私と学生さんは記帳しました。




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そしてその先に小さな祠があり中には・・・




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「根子岳山麓に生きて」より以下に三友氏の取材。
「奉納と看られる60cm内外の各種の小鳥居が6基、市販の上等天狗面1面、向かって右側に高さ約40cm幅14cmの石佛有り。天狗殿(でん)と言う。根子岳・高岳の神々・天狗様を遥拝(ようはい)する所だ。また中岳の鎮火をお願いするところでもあると言う(釣井一二談)」





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今回のツアーのゴールである消えた集落日ノ尾村を物語る天狗殿です。根子岳の形をした台に鎮座されています。




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次にもうひとつ村跡に現存する銀杏樹(イチョウの木)が目印の堀山天神に行きます。




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地図の通り銀杏樹があり階段を上ると堀山天神があります。




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「根子岳山麓に生きて」より以下に三友氏の取材。
「天神様 字名をとって「堀山天神社」。祭神は菅原道真公。流れ作り瓦葺き。建物の要所々々に虹梁(こうりょう)・木鼻(きばな)・蟇股(かえるまた)等(柱を支える木)見事な彫刻がある。昭和初年再建。道路面から高さ約6m幅1mの15段上。山の西南斜面に建立されて西面。道路に沿って高さ3、4m直径25cm位の木製の鳥居があり、脇に3.5m径の大銀杏樹が立っている。終戦後、坂梨の馬場八幡宮に合祀の話もあったが独立社としてきた。社掌は、昭和60年現在阿蘇神社宮司阿蘇惟友長男惟之氏。」

現在は瓦葺きではなく鳥居もありません。三友氏の取材からすでに36年経ち、その間には水害や台風、それに熊本地震など自然災害が度重なったものの、天狗堂とともにここに存在しているだけ奇跡のように思えました。根子岳が目の前に迫る天神さまの前でおにぎりのお昼にしました。先生も学生さんも野鳥の鳴き声を聴きながら「美味しい!」と何度も言われていました。




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堀山天神の近くの大杉の根元に湧水地があり水車もあったと地図に記載されていますが、それについて『一の宮町史 自然と文化阿蘇選書8 阿蘇山と水』にこのように書かれています。

「根子岳の西側の山麓は、現在では杉や檜の山林に覆われているが、昭和三十年代までは約三十戸の日の尾集落があった。集落の中心に堀山天神が、杉とイチョウの木立に囲まれて祀られていた。この西側約百メートルのところにある大杉の根元から水が湧いていた。畳二枚ほどの広さの池にいつも水を湛え、集落の貴重な生活用水となっていた。地元の人はそこを「柄杓井川」(ひしゃくいがわ)と呼び、水を柄杓で汲み上げるとその分を補うようにこんこんと水が湧き出す不思議な泉であったという。
昭和三十年代に集落の人々が坂梨や宮地に移転してからは、利用する人がなくなり、自然に埋没してしまった。平成十年の六月、昔ここに住んでいた那須兼春氏(大正十五年生まれ)とこの湧水地点を訪れたが、地下の水脈が閉塞したのか、梅雨期というのに湧き水の兆候はまったく見られなかった。」

今も残る日ノ尾村の痕跡は、天狗堂、堀山天神、大イチョウ、村内の道です。村からは下りになり東往還、現在の265号に出ると102年前の8月10日に北尾鐐之助がたどった体験のゴールとなります。






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せっかくですからもう少し「根子岳山麓に生きて」より日ノ尾村のことを紹介しましょう。

「昭和27年まで日の尾在住の佐藤トシ子さん(大正生まれ)より取材。
1、日の尾村には多いときは37戸の世帯があり、昔は鍛冶屋、寺子屋もあり染め物用の大きな桶、集落共同で使用する葬祭用の漆塗りの本膳80碗等がたくさんあった。(藍染は古くから奨励されタデの栽培が各地で行われ、時代はわからないが染物屋が(日の尾周辺には60から100軒近い住居があったと宮川氏)3軒くらいあったとのことでその後蚕も各戸で飼われていたとのことである。)※タデを原料とする藍染は、防虫やへび除け、それに火に強く衣類や足袋に使われ日ノ村の貴重な産業だったのではないかと思う。
2、天狗堂のことをガラン坊(堂)、オコモリ堂とも言い日の尾峠への道路を西往還と呼んでいた。
3、波野、野尻へ通じる高千穂往還沿いの三本松付近のことを高城と呼び、道端馬旅人の憩いの場所でもあった。(野尻往還)
4、先祖に槍の名人がいて九尺四面の室で九尺柄の槍を使い参勤交代にも同道していた。
5、この地帯はほとんどが原野と畑で一帯は部落の所有で畜産が盛んであった。
6、公式地名としての日の尾はないが、町の記録では日の尾の誰々と言い部落名として使われており堀山と呼ぶ人は少ない。日の尾と言えば誰でも知っており万人共通の集落名である。」

このように「根子岳山麓に生きて」には、時代をさかのぼり波野周辺の地域特有の暮らし方を垣間見ることができます。また、1944年に学童集団疎開として沖縄首里第二小学校から学童62名と教師2名が波野村に疎開され遊雀小学校で2年間過ごされていました。その後1973年と95年に遊雀を訪ねて交流が始まり、日ノ尾村に住んでいた2名が村を再訪されました。その時は獣道もないほど荒れていたようですが、神社や井戸を探されこの地での思い出を「根子岳山麓に生きて」に紹介されています。この本は宮地と内牧にある阿蘇市図書館にありますので興味のある方は是非ご覧ください。




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以上が阿蘇の自然と景観、それに歴史を体験できるツアーの模様でした。
東海大学エコツーリズム研究室のみなさんの目的はツアーではなく、この後1時間以上のガイドに関するインタビューでしたが、研究室の考えとして、過疎化による地域の衰退が深刻化している日本の地域においては、地域の宝そのものが観光資源となり、それを保全しながら活用することで地域振興をはかっていくことに繋がるツアー内容ではないかと「消えた集落、日ノ尾村を訪ねるツアー」を紹介しました。

ガイドに関することは詳細をお話しましたが、結論は阿蘇観光に携わるみなさんとの連携はまだ成されていないということと、やや壁を感じることです。そしてガイドを育成するために必要なことは家族が養えるだけの収入と安定した休日です。これは北海道・ニセコ地区を拠点に主に海外富裕層向けのスキーやサイクリングツアーのガイド事業を展開するアーチ社代表の高橋幸博氏のサイクルガイドセミナーから学んだことです。高橋氏はコロナ禍の中、インバウンドが消えた現在は、地域プロデューサー・スポーツツーリズムプロデューサー、そして国土交通省の自転車活用推進功績者として全国で活躍されています。

高橋さんのニセコで培った持論である「地域に根ざしたガイドによる質の高いサービスが富裕層のリピーターを作る」これを念頭にガイド育成のお手伝いと、阿蘇地域だけではなくニーズがあれば九州内のサイクリストと連携したガイドサービスを目指したいと考えています。




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 --- 漂えど沈まず ---




  1. 2021/08/11(水) 15:56:39|
  2. ロードバイク
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夏も涼しいゲストハウス阿蘇の森

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初めて小説を書いた友人とゲストハウス阿蘇の森で1泊旅のお祝いをした。
ゲストハウス阿蘇の森は阿蘇駅から車で5分のところにあり、広い敷地には手頃な料金で私たちが遊ぶには十分の備えと、何もしないでぼんやり過ごせる雰囲気に何度も訪ねている。特に大観峰や外輪山が望める1戸建ての「ASONOMORI BASE」は快適で、ツインが3室にフル装備のキッチン、WiFi環境とリビングにはYouTubeが見れるテレビがあって、特に薪ストーブは贅沢な時間を愉しむことができる。

この時期に薪ストーブ??
ここは阿蘇、客室にエアコンはあるものの、キッチン、リビングには吹き抜ける涼しい風があるので不要。それに朝夕は肌寒いくらいで利用した8月3日は熊本市内は36度というなか、広いウッドデッキは爽やか風でまさに別世界。夕方前からBBQと庭での焚き火、そして薪ストーブの温もりを楽しむことができた。




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中央が友人の若杉君、群像の新人賞にまだ応募の段階だが、志高く目標を持ってもらおうと友子さん手書きの式典看板が雰囲気を盛り上げる。右が阿蘇の森のオーナーの森さん。本業はトウモロコシ農家さんで生でも食べられる糖度の高いハニーバンタムなどを家族で作られている。




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カルキさんもお祝いに来てくれてギターを弾いてもらった。




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夕暮れの農村、静かなギターの演奏、友人の奥さんも友子さんも目を細めてうっとりだった。





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ウッドデッキの前の芝生では焚火ができる。息子さんが斧で割った薪は無料で用意されている。チェックインとアウトは大まかに決められているが、施設の中にあるものは自由に、時間の制限なく、持ち込み不可もなく、使うことができる。なので来た時と同じようにして阿蘇の森を後にするのが暗黙のルールであり、誰でも予約できるのではなく、リピーターかその紹介に限られている。




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焚き火のあとはリビングに戻って薪ストーブタイム。真夏の夜だが阿蘇ではまったく問題ない。
手にしているのはスタンレーのクラシックタンブラー。私と色違いを今回の記念にプレゼントした。この頑丈なタンブラーは保温保冷力が抜群で、テーブルも濡れないいし自宅でのハイボールに使っている。それとBBQで必須。紙やプラスチックのコップだと誰のか分からなくなり、風で飛んで行くし上等な酒には似合わない。





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翌日はe-MTBで本塚サイクリングに案内した。
本塚は阿蘇の森から近くMTB入門には最適だ。ただし、私有地なので牧野保全料として500円が必要。e-MTBやe-BIKEは誰でもレンタルできるのはなく牧野ガイドが手配したツアーをするときのみに限られる。





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友人の小説の主人公は私の名前の「公一」。登場する場所や店、母親や友人たちは実存する彼の20代の想い出だが、内容はフィクションという定年後の区切りとしていい趣味だと思う。書くことについては私も2007年から仕事半分のブログを始め、いつの間にか仕事になりつつ、なので退職後はふやけてしまった。昔のエントリーを調べものをするときに読み返すと、写真や動画と違い、気持ちが残っている忘備録、取り返しができない備忘録なので書き続けて良かった思っている。

今のところ書くことについては、退職と同時にお世話になった道の駅阿蘇へ納品する記事や、阿蘇のフリーペーパーがあるのでブログはそのコピペがほとんどだった。なので気持ちはひかえた、もしくは抑えたものなので「ふやけた」と言ったが、今日は前職で自分の最後の客になった神奈川の方と一緒に走る日だったが、まん延防止でそれが消えて時間が空いたので今こうして書いている。まあ、時にはこういう世間話もいいなあと思った。









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 --- 漂えど沈まず ---




  1. 2021/08/06(金) 16:34:27|
  2. 観光情報
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8月の満喫ライドの募集を中止します。

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熊本県にまん延防止措置が8月8日から31日まで適用されたため、8月開催の阿蘇満喫モニターライドの募集を中止します。参加予定していたイベントも次々と中止となり8月のスケジュールはほとんど白紙になりました。なので牧野の整備や新たなコースの試走でもと思っています。9月の満喫ライドの1回目はまだ検討中ですが2回目は26日の予定です。




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 --- 漂えど沈まず ---



  1. 2021/08/05(木) 12:04:50|
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真夏の阿蘇満喫ライド

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3ヵ月振りになる阿蘇満喫モニターライドを7月25日に開催しました。
参加された熊本、福岡、佐賀、大分からお越しの12名のみなさんを下城さんと井上夫妻と私の4名で案内しました。初めての方もいらっしゃいましたが、半年から1年振りに再会にする懐かしい方もいらしてコロナ禍の中、自転車に乗る機会が少ないためか、ふくよかになった方が多いように感じました。

コースは猛暑を想定して峠超えは日陰が多い小嵐山と日ノ尾峠にしました。小嵐山から絶景の阿蘇谷を眺めながらミルクロードを走り、クルマが少なくなった二重の峠を下って新阿蘇大橋の横を通り、南郷谷では南阿蘇鉄道の駅舎に立ち寄ったりしながら車の少ない道を選んで高森から日ノ尾峠を越えて帰ってくる距離90km、獲得標高1500mの真夏の阿蘇を楽しむライドを用意しました。




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この日は風が強く向かい風には苦労しましたが、暑さやアスファルトの照り返しは感じませんでした。阿蘇は平地でも標高400~500mはありますので、熊本市内と比べても3度程度気温は低く、最初の峠道になる小嵐山では24度と快適、ヒグラシの鳴き声も清涼感を与えてくれました。また、上り始めてミルクロードに出るまでの7.2kmは、車やバイクがいない貸し切りの贅沢さも阿蘇を自転車で走る魅力です。




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大観峰の手前の立ち入り禁止になっていた扇谷展望所が土日祝のみ10時から16時まで開放(雨天なし)されています。以前は車やバイクを突端まで乗り入れる人が多く、危険ということから所有する小倉・西小倉区により封鎖されていました。ところが今年6月頃から地区の方のキッチンカーが営業を兼ねて管理されることで曜日と時間を限定して立ち入りが可能になりました。自転車はこの駐車スペースの邪魔にならないところに置き眺めのいい突端まで歩いて行くことができます。




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このアプローチがたまりません。




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正面に阿蘇五岳




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右側に大観峰




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扇谷展望所と大観峰の鞍部にあるのが斗折蛇行することから「蛇の道」と呼ばれている阿蘇谷とミルクロードを結ぶ激坂の農道です。以前は通行出来ましたが現在は通行禁止になっています。





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扇谷展望所は阿蘇らしい雄大な景色を喧騒もなく爽やかな風とともに満喫できる自転車乗りの方に紹介したかったところです。往々にして本来そこにはない木を植えたり雰囲気を損なう人工物を配置したり横並び意識によるスポットになりがちですがここは時空を超え阿蘇山誕生の物語を想像することができます。ミルクロードからキッチンカーが見えたら入ることができますので是非訪ねてみてください。




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ミルクロード沿いのこの看板が目印です。
この後、気持ちのいい追い風でミルクロードを走り、かぶと岩展望所で休憩して二重の峠を下ります。途中にある大きなアンテナが目印の鞍岳無線中継所から車帰の4差路までの区間は下り坂が連続し、急激な角度のヘアピンカーブが多いので、気持ちを整え、間隔を空け、風に煽られないよう減速してダウンヒルします。




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二重の峠展望所の先の曲がり角にある水場「牛王の水(ごおうのみず)」。1772年ですから江戸時代に編纂された「肥後國誌」にここの記録がありますので古くからある湧水です。
一説には「護法の水」とも言われていたようです。
この先を下ると右カーブのところが砕石場の入口のため小石が多いので要注意です。




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二重の峠を下って57号を渡ってすぐに「パンク!」の声。戻ると星さんのスペシャライズドのE-Bikeでした。見た目は普通のロードバイクですが、240ワットのアシストと最長130km走行可能な内臓バッテリーには驚きです。タイヤは28Cとグラベルでも余裕サイズですが、パンクしたチューブは20―28C用で私の24Cのタイヤに装着しているチューブ(18-26C)の肉厚1.2mmより薄い感じでした。星さんにはE-Bike にタイヤやチューブの軽量化は必要ないので28-35Cなどより丈夫なチューブをお勧めしました。
それにしても上り坂も向かい風もグイグイ進むE-Bike、今回のようなグループ走行で足を揃えさせてくれます。一緒に走っていても全く違和感なく重さも13k台と持ち運びに問題ありません。加えて価格もスペックを考えるとお手頃以上でしょう。





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南阿蘇村黒川の東海大学農学部(阿蘇キャンパス)の前を通り、熊本地震の前には約800人の若者が暮らす「学生村」と呼ばれていた地区を案内しました。ここには70軒ほどあった下宿のほとんどが倒壊しました。
美しく舗装された道を抜けると南阿蘇橋に到着、立野峡谷と新阿蘇大橋、橋脚にある立野溶岩の桂状節理を眺めます。ここからだと昨年開通した国道57号線や豊肥本線の列車、現在工事中の長陽大橋も見ることができます。混雑して自転車の置き場もなく、ビンディングシューズで階段を上り下りする新阿蘇大橋の展望所より自転車乗りにはこちらがお勧めです。




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新阿蘇大橋から4km走って南阿蘇の水と天然酵母仕込みのパンが楽しめる「パンダイゴ」でランチです。




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この人数でも待つことも他の来店者を気にすることもなく、テラス席や庭の芝生で美味しいパンを楽しむことができます。それにご主人はサイクリストに優しく氷水をピッチャーで出してくれます。冷たい南阿蘇の名水をボトルに補給することも出来ますので、この時期稀少なエイドポイントとも言えます。
ここから農道をのんびり走って南阿蘇鉄道沿いの田園風景を楽しみます。そして、車が少ないところ極めると、こうなります。




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自転車遊びに真っ直ぐな気持ちは道を創ります。





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見晴台駅に着くと県外ナンバーの車が数台停まっておりトロッコ列車を見に来られていました。私たちもホームで混ぜてもらい普段は誰もいない無人駅が一気に賑やかになりました。




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トロッコ列車が着くとガイドを兼ねた南阿蘇鉄道のスタッフさんがおもしろおかしく説明されます。もちろん午後の紅茶、上白石萌歌さんの立っていたところで話されます。




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平均年齢55歳の男性サイクリストチームですが、写真や動画を撮りトロッコ列車のお客さんに笑顔で応え手を振って見送ります。知らないうちにトロッコ列車の乗客を盛り上げることができて全員大満足です。そして最後の難関の日ノ尾峠を目指します。





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立派になった日ノ尾峠の上り口。車はほとんど通らず今後どのようになるのか不明ですが自転車乗りには有難い道になります。




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この日は放牧の牛は道沿いにはいなく根子岳の麓に集まっていたようです。峠を下ると道路が崩れているところが1カ所あるので要注意です。7月29日に東海大学の生徒さんが、この付近に昭和30年代まであった集落、日ノ尾村の跡をE-Bikeで見学したいとのことで私と下城さんで案内することになり道を捜すためゆっくり下ることにしました。




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村跡に続く道を見つけたので自転車を道端に置き歩いて確認しに行きました。途中「パーン」と大きな音がしたと数名の方が言われていましたが、やはり戻ってみるとパンクしていました。このことについて最後に補足します。




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真夏ですから見晴らしのいい峠道は暑いので樹々に覆われた日ノ尾峠はおすすめです。心地よく走れてゴールした後も身体の消耗はありませんでした。久し振りにみなさんと走って実に楽しい1日になりました。やはりグループでのサイクリングは最高でした。

8月の1回目のライドを8日(日)の今年大分に誕生したプロサイクルチームSparkle Oita Racing TeamのJCLホーム戦となる「コーユーレンティアオートポリス ロードレース」に応援を兼ねてこのライドを開催する予定です。私と井上夫妻が午前中の4時間耐久ホビーレースにエントリーしますので、下城さんの案内で道の駅阿蘇からオートポリスまでの往復のライドと12時30分から14時00分までのプロレースの観戦になります。2回目は22日(日)、3回目は29日(日)に開催しようと思っています。詳細が決まったら道の駅阿蘇のサイトで紹介しますのでどうぞよろしくお願いします。




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今回のライドではパンク2名とギアがロー側に変速できなくなるトラブルの方が1名ありました。パンクは2件ともリム打ちでも異物が刺さっていたわけでもなく原因不明でギアトラブルはシフトワイヤーの劣化のようでした。

ギアトラブルは後半だったのが幸いしましたが、道路状況に応じてギアチェンジができず一緒に走れない不快感は楽しみにしていた1日を台無しにすることでしょう。日ノ尾峠の下りでのパンクは脇道の確認のため一旦自転車から離れた際に、突然「パーン」と大音響とともに前輪のチューブが破裂しました。もしこれがそのまま下っていたら一気に空気が抜けた前輪ゆえに落車されていたかも知れませんし、後続の人が落車に巻き込まれる可能性もあったでしょう。

コロナ禍により1年以上屋外で自転車に乗る機会が少なくなった方が私を含め多いのではないかと思います。そこで今後の本格的なライドに備えるためにも、サイクルショツプでの点検や消耗品を交換することも必要ではないかと思います。特にタイヤやチューブの確認は、目視だけでは異常を見つけにくいので、少しでも不安があれば安全を担保するためにも新品に替えることが今回のライドの教訓でした。次回も阿蘇の風景に魅了されるために。











FLUCTUAT NEC MERGITUR 
 --- 漂えど沈まず ---



  1. 2021/08/01(日) 17:36:45|
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自己紹介
2019年6月1日より道の駅阿蘇サイクルアドバイザーに就任しました。
菊池温泉と2012年から阿蘇内牧温泉で旅館業の傍ら、2007年からロードバイクとブログを同時に始めて多くの自転車乗りの方と接することができました。この経験を生かし阿蘇で楽しむサイクルスポーツの魅力を発信しています。

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